コンテンツへスキップ
Merck

核酸の標識法と検出

DNAとRNA核酸の標識法と検出法およびプロトコル

核酸、PCR産物、オリゴヌクレオチドに適用できる標識化と検出方法は非常に多岐にわたります。核酸の標識法と検出に使用する試薬と方法は、対象となる分子のタイプや標識化後のサンプルを供するアプリケーションなど、幾つかのファクターを考慮して決定されます。核酸の標識法には酵素法と化学的方法のどちらも用いられますが、これらの方法には多種多様な分子(蛍光色素分子、酵素、放射性元素)が組み込まれています。


関連技術資料

関連プロトコル

技術資料・プロトコルの検索


核酸の標識法・プローブ

核酸は、核酸分子全体または5’末端および3’末端で標識できます。核酸プローブは、ノーザンブロットにおけるRNAの検出またはサザンブロットにおけるDNA検出など、特にハイブリダイゼーションアッセイに有用です。標識デオキシリボヌクレオチド(dNTP)またはヌクレオチド三リン酸(NTP)を用いたPCR、ランダムプライミング、およびニックトランスレーションなど、プローブ全体に標識を分布させるために、さまざまな標識法が用いられます。末端標識は、核酸-タンパク質の相互作用を検討するアッセイにおいて、立体障害を避けるために特に有用です。

核酸の標識法・検出アッセイ

検出法は標識の方法にも依存し、たとえば酵素で標識化したプローブの検出には比色法が多く用いられ、放射線プローブを用いた場合はオートラジオグラフ検出が適しています。ジゴキシゲニン(DIG)とフルオレセイン標識プローブはどちらも一般的に使用されるプローブですが、両者を組み合わせて比色反応(アルカリフォスファターゼ)に適用すると多色対応プローブとして機能します。同じように、PCRを使用してBiotin-16-dUTPを組み込む方法もほとんどのDNAポリメラーゼに適用可能であり、これによって補足的な標識と検出法が得られます。蛍光in situハイブリダイゼーション法(FISH)は蛍光プローブを使用してDNA配列を検出する手法ですが、この手法での検出とその後のアプリケーションへの適用が成功するか否かは研究者が使用する蛍光顕微鏡の感度と分解能によって影響を受けます。

標識化DNA・RNAのアプリケーション

高分子を固相メンブレンへ移しかえる操作はブロッティングとして知られています。標識プローブが特異性を持つことから、核酸とプローブのハイブリッド化を利用して複数の核酸の複雑な混合物からでもDNAとRNA配列を検出できる可能性があります。これに加えて、これらの方法をうまく使用することによって遺伝子発現、mRNAのサイズ、コピー数(アッセイに依存)などの貴重な情報を収集することができます。In situハイブリダイゼーションは、異なる方法で標識化された1つ以上のプローブ(例:DIGとフルオレセイン標識プローブ)を検出する目的でも一般的に使用されています。



ログインして続行

続きを確認するには、ログインするか、新規登録が必要です。

アカウントをお持ちではありませんか?