ウイルスベクターアップストリームプロセス
現在市販されている遺伝子治療薬では、改変遺伝物質を標的細胞に導入するためにウイルスベクターが使用されています。つまり、遺伝子治療薬の製造は、ベクターのアップストリーム製造から始まるということです。そのベクターの製造は一過性トランスフェクションまたは安定産生セルラインを使用して実施され、最終的に産生されたウイルスベクターが回収されます。得られたベクターは、最終製品が規制要件を満たす高い有効性と安全性を確保するためダウンストリームの精製と濃縮へと送られます。したがって、アップストリームプロセスで正しい判断をすることは、直後のアップストリームでの結果だけでなく、ダウンストリームプロセス、スケジュール、規制承認にも影響します。
現在のアップストリーム製造が直面している4つの主な課題高い生産性、プロセス堅牢性、商業生産のためのスケーラビリティ、製品品質最適化された時間効率の高いアップストリーム製造プラットフォームの利用は、アップストリームの重要課題に対処する遺伝子治療薬製造業者の役に立ちます。お客様の遺伝子治療薬をどのようにして迅速に患者に届けることができるかを知るために、メルクの経験を役立ててください。
レンチウイルス製造:
レンチウイルス生産でクラス最高の性能を達成するプラットフォームをお探しですか?
- VirusExpress® 293T レンチウイルス生産プラットフォームは、トランスフェクションによるレンチウイルス(LV)生産のための、浮遊培養用細胞株とCD培地、および50 Lスケールで実証された性能を提案するソリューションです。
アデノ随伴ウイルス(AAV)製造:
AAV製造のための高品質・高性能のアップストリームプラットフォームをお探しですか?
- VirusExpress®293 AAV 生産プラットフォームは、トランスフェクションによるAAV生産のための、浮遊培養用細胞株とCD培地、そして生産までの時間を著しく短縮する臨床的意義を提案するソリューションです。
- Sf9ラブドウイルス陰性(Sf-RVN®)プラットフォームは、お客様のバイオプロセスの安全性プロファイルを高めるラブドウイルス陰性細胞株と、規制要件を順守しながら増殖性と生産性を高めることに特化して開発されたCD培地を組み合わせて提供します。
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VIRUSEXPRESS® 293Tレンチウイルス生産プラットフォーム
VirusExpress® 293Tレンチウイルス生産プラットフォームは、トランスフェクションによるレンチウイルス(LV)生産のための、浮遊培養用細胞株とCD培地、および50 Lスケールで実証された性能を提案するソリューションです。このプラットフォームは、お客様の施設内であっても患者に迅速に治療を届けるための当社の委託製造能力を用いる場合であっても、プロセスの開発と拡張における時間を大幅に短縮します。
VirusExpress® 293Tレンチウイルス生産プラットフォームの主な利点:
VirusExpress® 293Tレンチウイルス生産細胞
- この細胞株は、浮遊培養中で増殖して高い細胞密度と生存性を達成し、倍加時間が短縮しています
- PEIベースの一過性トランスフェクション法を用いてレンチウイルス産生を高めるために選択された細胞株
- GMP準拠バンクが作製され、完全特性解析されたHEK 293T細胞
- 完全追跡可能で、承認申請用の文書が利用可能
- 研究目的または臨床/商業目的での使用が可能なライセンス
EX-CELL® CD HEK293ウイルスベクター培地
- 動物由来成分不含の細胞培養用CD培地
- HEK293T細胞の高い細胞密度と速い増殖速度に対応
- ウイルス産生で使用されるPEIベースのトランスフェクション試薬と併用可能
- トランスフェクション段階でのブースターやエンハンサー試薬の添加は不要
- 液体または乾燥パウダーで利用可能
実証済みのプロセス
- 振とうフラスコから50 Lバイオリアクターまでのスケールで性能を発揮するために最適化され実証されたアップストリーム生産プロセス
- 臨床的に意義のある生産スケールのレンチウイルスの精製のために開発されたダウンストリームプロセス
- プロセス開発とスケールアップの時間を最大40%短縮
VIRUSEXPRESS® 293 AAV生産プラットフォーム
VirusExpress®293 AAV生産プラットフォームは、トランスフェクションによるAAV生産のための、浮遊培養用細胞株とCD培地、そして生産までの時間を著しく短縮する臨床的意義を提案するソリューションです。VirusExpress® 生産プラットフォームは、接着培養プラットフォームよりも高いベクター収率ならびに競合製品よりもシンプルなプロセスを実現します。VirusExpress® 生産プラットフォームは、AAV2、AAV5、AAV6などの血清型の生産用に最適化されています。
VirusExpress® 293 AAV生産プラットフォームの主な利点:
VirusExpress® 293 AAV産生細胞
- この細胞株は、浮遊培養中で増殖して高い細胞密度と生存性を達成し、倍加時間が短縮しています
- PEIベースの一過性トランスフェクション法を用いてrAAV産生を高めるために選択された細胞株
- GMP準拠バンクが作製され、完全特性解析されたHEK 293細胞
- 完全追跡可能で、承認申請用の文書が利用可能
- 研究目的または臨床/商業目的での使用が可能なライセンス
EX-CELL® CD HEK293ウイルスベクター培地
- 動物由来成分不含の細胞培養用CD培地
- HEK293細胞の高い細胞密度と速い増殖速度に対応
- AAV産生で使用されるPEIベースのトランスフェクション試薬と併用可能
- トランスフェクション段階でのブースターやエンハンサー試薬の添加は不要
- 液体または乾燥パウダーで利用可能
実証済みのプロセス
- 振とうフラスコから50 Lバイオリアクターのスケールの性能を実証した、最適化されたアップストリーム生産プロセス
- 臨床的に意義のあるスケールでのAAVの精製のために開発されたダウンストリームプロセス
- プロセス開発とスケールアップの時間を最大40%短縮
Sf-RVN® プラットフォーム
バキュロウイルス昆虫細胞を用いるワクチンや遺伝子治療薬の安全性プロファイルの向上
Sf-RVN® Insect Cell Lineは、ラブドウイルス対策のための代替手段とリスク緩和の強化を提案します。CD培地のEX-CELL® CD Insect Cell Mediumと細胞株を組み合わせることでSf-RVN® プラットフォームが生まれ、遺伝子治療アプリケーション用アデノ随伴ウイルス(AAV)の生産に最適な高性能プラットフォームが実現しました。
Sf-RVN® プラットフォームの主な利点:
Sf-RVN® 昆虫細胞株
- Sf9 ラブドウイルス陰性細胞株
- EX-CELL® CD 昆虫細胞培地でGMP準拠バンク作成し、外来性ウイルス試験実施済み
- 完全追跡可能で、承認申請用文書が利用可能
EX-CELL® CD昆虫細胞培地
- CD培地・動物由来成分不含
- 高い再現性とロット間信頼性
- 複数の昆虫細胞株の増殖に対応
- Sf-RVN® 昆虫細胞株用に最適化
- 液体または乾燥パウダーの形で利用可能
利点
- 高い安全性 - ラブドウイルス陰性細胞株を用いることでリスク低減を強化
- 高性能 - 短い倍加時間、高い細胞生存性、高いAAV力価を実現するために最適化済み
- 柔軟性のあるオプション - 複数のライセンス契約オプションを利用可能
- 技術サポート - 最適な性能を実現するための詳細なプロトコールが記載された技術ユーザーガイド
動画:Sf-RVN® Platform (insect cell line and media)
Sf-RVN® プラットフォームを体験して、治療薬を実現させましょう
ハイライト
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