成膜グレードシラン化合物
ゾル-ゲル法がセラミックおよびガラス膜の生成に有利な理由はいくつかあります1-4。その一つは、特殊な材料、触媒、または高価な成膜装置を必要としない単純な製法であることです。さらに、ゾル-ゲル反応は極端な反応条件を必要とせず、この方法で調製される材料の特性は、有機的に修飾されたさまざまな前駆体を利用することで容易に調整することが可能です2,3。
アルドリッチの成膜グレード(Deposition Grade)シラン化合物には、ゾル-ゲル法で一般的に使用されるアルコキシシランとその前駆体であるクロロシランがあります。反応過程におけるアルコキシシランの転換は、図1の概略図のように、一連の連続した加水分解、縮合、および熱処理段階を経て進行します。
図 1.ゾルゲル法を用いた製膜法の概略
成膜グレードシラン化合物の用途には、次のようなものがあります。
- ガラスやその他のさまざまな表面への膜コーティング1,4
- ポリエステル、Nafion®、Surlyn®などの高分子の構造強化1
- 電子機器や電気化学素子の気密封止5
- その他に、Si-Oを含む高分子鎖が求められる用途3,4
成膜グレードシラン化合物で利用可能な広範な分析データにより、市販の従来のシランから調製されたものと比較して、これらの前駆体を使用して作成された材料の化学組成と特性をよりよく理解できます。
成膜グレードシラン化合物の純度は、98%以上です。成膜グレードシラン化合物は、化学分析および核磁気共鳴(NMR)によって完全に評価されています。成膜グレードシラン化合物はNMRやGC、GC-MSなどで純度測定を行っております。各製品の試験成績書をご参考ください。
商標
Nafionは、Chemours社(The Chemours Company FC、LLC
)の登録商標です。Surlynは、デュポン社(E.I. du Pont de Nemours and Company)の登録商標です。
物質
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References
1.
Young SK. 2006. Material Matters,. 1(3):8.
2.
3.
Shapes LC. 1988. Sol-Gel Technology for Thin Films, Fibers, Preforms, Electronics, and Specialty.. Klein, Ed.. Park Ridge, NJ: Noyes Publ.
4.
Pierre AC. 2002. Introduction to Sol-Gel Processing. Boston, Dodrecht, London, Kulwer: Academic Publishers.
5.
Wojcik AB, Klein LC. 1995. Transparent inorganic/organic copolymers by the Sol-Gel process: Copolymers of tetraethyl orthosilicate (TEOS), vinyl triethoxysilane (VTES) and (meth)acrylate monomers. J Sol-Gel Sci Technol. 4(1):57-66. https://doi.org/10.1007/bf00486703
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