廃水中のアンモニウム
ネスラー試薬との反応後またはインドフェノールブルー法を用いた反射率測定
はじめに
アンモニウムとしての窒素は、廃水中で試験すべき重要な栄養素です。処理水に過剰なアンモニウムが残存していると、海洋生態系を乱す富栄養化(藻類や植物の過剰増殖)などの環境問題につながる可能性があります1。そのため、廃水中のアンモニウムのモニタリングは重要なステップです。本アプリケーションノートでは、Reflectroquant®システムとテストストリップを用いて、廃水中のアンモニウムを測定します
実験方法
試験キットカタログ番号は以下の方法に適用されます:
- 1.16899および1.16892:アンモニウムイオンは塩素化剤と反応して、モノクロラミンを形成します。これは次にフェノール化合物と反応して青色のインドフェノール誘導体を形成します。これを反射率測定で測定します。
- 1.16977: アンモニウムイオンはネスラー試薬と反応して黄褐色の化合物を形成します。これを反射率測定で測定します。
試薬および装置
検査キット
- アンモニウムテスト方法:反射率測定、テストストリップおよび試薬20~180 mg/L NH4+ Reflectoquant® (1.16977) または
- アンモニウムテスト方法:反射率測定、テストストリップおよび試薬5.0~20.0 mg/L NH4+ Reflectoquant® (1.16899)または
- アンモニウムテスト方法:反射率測定、テストストリップおよび試薬0.2~7.0 mg/L NH4+ Reflectoquant® (1.16892)
オプションの半定量的測定
- アンモニウムテスト方法:比色分析、テストストリップおよび試薬10 - 30 - 60 - 100 - 200 - 400 mg/L NH4⁺ MQuant®
装置
- 反射計RQflex® 20 Reflectoquant® (1.17246)
注記:本アプリケーションノートは、RQflex® 20および製造中止したすべての装置(RQflex® 10、RQflex® plus)に関するものです
サンプル調製
サンプルはそのままの形態で分析できます。
分析
Reflectoquant®アンモニウムテスト、カタログ番号1.16892、測定範囲0.2~7.0 mg/L
試験容器をサンプル溶液で数回すすぎ、5 mLの標線までメスアップします。10滴の試薬NH4-1 を加え、回転混合します。1レベルのブルーマイクロスプーンの試薬NH4-2を加え、再度回転混合します。反射計のSTARTボタンを押し、同時にテストストリップをサンプル(20~30℃)に8分間入れます。このとき、両方の反応ゾーンが確実に浸漬されているようにします。ストリップの長辺を伝わらせて吸水性のペーパータオルに余分な液を流します。ストリップを反射計で測定します。値[mg/L]は自動保存されます。(RQflex® 操作方法およびReflectoquant®アンモニウムテストの取扱説明書を参照してください。)
Reflectoquant®アンモニウムテスト、カタログ番号1.16899、測定範囲5.0~20.0 mg/L
試験容器をサンプル溶液で数回すすぎ、5 mLの標線までメスアップします。10滴の試薬NH4-1 を加え、回転混合します。1レベルのブルーマイクロスプーンの試薬NH4-2を加え、再度回転混合します。反射計のSTARTボタンを押し、同時にテストストリップをサンプル(20~30℃)に4分間入れます。このとき、両方の反応ゾーンが確実に浸漬されているようにします。ストリップの長辺を伝わらせて吸水性のペーパータオルに余分な液を吸わせます。ストリップを反射計で測定します。値[mg/L]は自動保存されます。(RQflex® 操作方法およびReflectoquant®アンモニウムテストの取扱説明書を参照してください。)
Reflectoquant®アンモニウムテスト、カタログ番号1.16977、測定範囲20~180 mg/L
前処理したサンプル溶液で試験容器を数回すすぎ、5 mLの標線までメスアップします。試薬NH4-1を10滴加えて回転混合します。STARTボタンを押し、同時に、テストストリップの両方の反応ゾーンを、サンプル溶液(15~25℃)に約2秒間浸漬します。ストリップの長辺を伝わらせて吸水性のペーパータオルに余分な液を吸わせます。15秒待ち、ストリップを反射計で測定します。値[mg/L]は自動保存されます。(RQflex®操作方法およびReflectoquant®アンモニウムテストの取扱説明書を参照してください。)
注記:半定量的測定で十分な場合、MQuant®テストストリップ、カタログ番号1.10024、色スケール目盛り10 - 30 - 60 - 100 - 200 - 400 mg/L NH4+を使用できる可能性があります。
作業手順
- 400 mg/Lを超えるNH4+を含むサンプルは蒸留水で希釈する必要があります。
- 前処理したサンプルで試験容器を数回すすぎます。
- 試験容器に5 mLのサンプル(15~25℃)を5 mLの標線まで入れます。試薬NH4-1を10滴加えて回転混合します。
- テストストリップの反応ゾーンを、測定サンプルに3秒間浸漬します。
- ストリップの長辺を伝わらせて吸水性のペーパータオルに余分な液を吸わせます。10秒後に、反応ゾーンの色がラベルのどの色域と最も正確に一致するかを決定します。
- 単位mg/L NH4+またはNH4-Nで対応する結果を読み取ります。
結果
参考文献
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