- 等電点電気泳動(IEF)チップpH3-10とpH3-10NLの違いは?
- Auto2D®モードとAuto2D® Plusモードの違いは?
- IEFチップの選択方法は?
- ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)チップの選択方法は?
- どのampholyteを使用すべきですか?
- 適切なサンプル量は?
- Auto2D®にはどの標識色素を使用できますか?
- サンプル中の界面活性剤は2次元電気泳動(2DE)にどのような影響がありますか?
- サンプルの精製または脱塩には何を推奨しますか?
- 免疫沈降法(IP)でサンプルを調製する方法は?
- 電圧と電流のグラフはどのように解釈しますか?
- 自動運転中にシステインのアルキル化を実施できますか?
- 非還元下で2DEを実施できますか?
- nativeで2DEを実施できますか?
Auto2D®のIEF Chip pH3-10およびIEF Chip pH3-10NL
2.Auto2D®モードとAuto2D® Plusモードの違いは?
Auto2D® Plusモードは改良型の動作モードです。電圧を印加することにより、能動的にタンパク質をゲルにロードします。従来の電気泳動法が採用されているAuto2D®モードと比較して、サンプルロードの効率が非常に高く、時間が30分短縮されます。Auto2D® Plusモードを用いると、より多くのタンパク質をアプライでき、ゲルへのタンパク質吸収率が高まるため、Auto2D®モードよりも多くのスポットを検出できます。Auto2D® Plusモードでは、脱塩レシピやAuto-Stainレシピなどの、サンプル調製を簡単にするためのいくつかの新機能が追加されています。Auto2D®モードで取得したこれまでのデータとの一貫性を維持する必要がある場合以外は、Auto2D® Plusモードを強く推奨します。
3.IEFチップの選択方法は?
タンパク質を網羅的に分析したい場合は、IEF Chip pH3-10またはpH3-10NLを選択してください。より狭いpH範囲でより高い解像度を得たい場合は、IEF Chip pH4-7またはpH6-10を選択してください。特定のタンパク質を解析したい場合は、IEF Chip pH4-5.5、pH5-6.5またはpH7-10を選択してください。
Auto2D® IEFチップの選択
Auto2D® IEF PAGEチップの選択
5.どのampholyteを使用すべきですか?
以下のampholyteを推奨します。
IEF Chip pH3-10NLの場合:
- IPG buffer pH3-10NL(17-6000-88、Cytiva)
IEF Chip pH3-10の場合:
- BioLyte® 3/10 100X(1632094、Bio-Rad) *2 μLのBioLyte®をRehydration solutionに添加してください。
- ZOOM™ Carrier Ampholytes pH3-10(ZM0021、Thermo Fisher Scientific)およびPharmalyte® 3-10(17-0456-01、Cytiva/P1522、Sigma-Aldrich)の混合液、1:1比率
IEF Chip pH4-7、pH4-5.5、およびpH5-6.5の場合:
- IPG buffer pH4-7(17-6000-86、Cytiva)
- Carrier Ampholytes pH4-7(ZM0022、Thermo Fisher Scientific)
IEF Chip pH6-10およびpH7-10の場合:
- IPG buffer pH6-11(17-6001-78、Cytiva)
6.適切なサンプル量は?
サンプル量は検出法によって異なります。推奨されるサンプル量は次のとおりです。
- CBB染色:25 μg以上
- 蛍光染色:25 μg以下
- 銀染色:10 μg以下
- 蛍光 pre-labeling :3 μg以下
7.Auto2D®にはどの標識色素を使用できますか?
電気泳動の前に蛍光色素を用いてサンプルを標識できます。2-D電気泳動では、タンパク質の等電点(全電荷)に影響を及ぼさない色素を使用する必要があります。実証済みの試薬には以下が含まれます。
- NHS -esterを含む試薬を用いた1級アミン(N末端、Lys)の標識
- 例:Cy2/Cy3/Cy5 minimal labeling dye(Cytiva)、IC3/5-OSu special packaging(Dojindo)またはCyanine 3/5 NHS ester(Abcam)
- maleimideを含む試薬を用いた sulfhydryl group(-SH、S-S)の標識
- 例:Cy2/Cy3/Cy5 saturation labeling dye(Cytiva)
8.サンプル中の界面活性剤は2次元電気泳動(2DE)にどのような影響がありますか?
界面活性剤の種類と濃度によります。強い極性を有するイオン性界面活性剤は使用できません。例えば、サンプルにSDSが含まれる場合は、適切に希釈するか、2Dクリーンアップキットを使用してSDSを除去してください。場合によっては、DDMなどの非イオン性(非荷電性)界面活性剤を使用できることもあります。できれば、Rehydration Solutionにも含まれているCHAPSを使用してください。
9.サンプルの精製または脱塩には何を推奨しますか?
2DクリーンアップキットとZeba™脱塩スピンカラムをサンプル調製によく使用しています。最大限のサンプル保持を確保するため、低濃度サンプルには2Dクリーンアップキットを推奨します。Zeba™脱塩スピンカラムは2Dクリーンアップキットより迅速で、濃縮中にわずかなサンプルロスがあるため、十分な濃度のサンプルにZeba™脱塩スピンカラムを推奨します。
10.免疫沈降法(IP)でサンプルを調製する方法は?
IPを用いたサンプル調製には以下が推奨されます。
- IP抗体を再使用しない場合は、 Rehydration Solutionでサンプルを溶出することを推奨します。バッファー交換をせずに、サンプルをAuto2D®にアプライできます。
- サンプルを別のバッファーで溶出する場合は、Auto2D®にアプライする前に、2DクリーンアップキットとZeba™脱塩スピンカラムを用いてバッファーをRehydration Solutionに置換してください。
11.電圧と電流のグラフはどのように解釈しますか?
各グラフは、2DEが正常終了したかどうかの指標として、またサンプル調製を改善するために使用できます。200Vでのピーク電流は、塩などの荷電した低分子に由来します。約1,000Vでのピーク電流は、脂質やペプチドなどの荷電した中分子に由来します。高電圧段階でのピーク電流は、タンパク質や核酸などの荷電した高分子に由来します。IEFプロセスの最終段階での電流が50 μA以下で安定している場合、分離はおそらく正常に行われています。IEFでは、サンプルタンパク質がそれぞれの等電点に収束すると、電流値は徐々に低下して安定します。
Auto2D®の電圧と電流のグラフ
Auto2D®のシステインのアルキル化
4.新しいレシピとして保存します。
13. 非還元下で2DEを実施できますか?
DTTを含まないWorking Rehydration SolutionまたはEquilibration Bufferを調製することにより、非還元下で2DEを実施できます。非還元下で2次元目を実施する場合は、尿素を含むEquilibration Bufferの使用を推奨します。
尿素を含むEquilibration Buffer:7.5 M Urea 20w/v% Glycerol、125 mM Tris HCl pH6.8、5w/v% SDS、0.01w/v% BPB
14.nativeで2DEを実施できますか?
試薬を置換することにより、「Native-IEF×SDS-PAGE」または「Native-IEF×Native-PAGE」などの2DEを実施できます。ただし、塩基性タンパク質はNative-PAGEでは分離できません。
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