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ランタノイドイオンを利用した太陽電池における効率的なフォトンの利用

Andries Meijerink

Condensed Matter and Interfaces, Debye Institute for NanoMaterials Science
Science Utrecht University, Princetonplein 5
3584 CC Utrecht, The Netherlands

はじめに

世界のエネルギー消費量は増加傾向にあり、その水準は2050年までには2001年の2倍になると予測されています1。太陽放射エネルギーの熱や電気への直接変換に基づく持続可能なエネルギー生産は、長期的に世界的需要を満たすことのできる、唯一の再生可能なエネルギー源である可能性が高く、今後重要性を増していくと考えられます1,2。太陽光を電気へ変換する太陽電池は、効率的かつ大規模に太陽エネルギーを捕捉・変換するデバイスの第一候補ですが、キロワット時あたりのコストが比較的高いために、現段階ではまだ限定的な利用となっています。今後、製造コストの削減や変換効率の向上によって低価格化が実現する可能性があります。

太陽電池市場では、結晶シリコン(c-Si)太陽電池が圧倒的な地位を占めていますが、そのエネルギー効率は15%程度です。太陽電池では、半導体がバンドギャップを上回るエネルギーのフォトンを吸収すると、一組の電子正孔対が発生します。最も顕著に見られる損失メカニズムは、高エネルギーフォトンの吸収によって生成されるホットキャリアの緩和と、半導体物質のバンドギャップ未満のエネルギーを持つフォトンの透過です3。高エネルギーフォトンの過剰なエネルギーは、熱として急激に失われます(熱損失)。ShockleyとQueisserが提唱した詳細なバランスモデルでは、Egが1.1 eVである単接合太陽電池の理論上の限界効率は、30%とされています4。Shockley-Queisser限界を超えて効率の理論限界を上げるための有望なアプローチは、アップコンバージョンもしくはダウンコンバージョンによって太陽光スペクトルを調整することです。アップコンバージョンでは、2つの低エネルギーフォトンを「足し合わせ」て1つの高エネルギーフォトンにすることにより5、そのままでは失われてしまうサブ-バンドギャップフォトンを吸収可能な超バンドギャップフォトン(suprabandgap photon)に変換します。一方のダウンコンバージョンもしくは「量子切断(quantum cutting)」は逆のプロセスで、1つの高エネルギーフォトンをいずれも吸収されうるような2つの低エネルギーフォトンに「切断」します。図1は、地上における標準的な太陽光スペクトルと、スペクトル不一致以外に損失がなければc-Si太陽電池で利用可能なエネルギー部分(緑色)とを示しています。

図1.ダウンコンバージョンおよび2光子アップコンバージョンを用いたc-Si太陽電池において利用可能なエネルギー波長。緑色部分は、スペクトル不一致以外に損失がないとした場合に、c-Si太陽電池によって電気エネルギーに変換可能な太陽光スペクトルのエネルギーです。黄色部分は、理想的なアップコンバータを用いて得られるエネルギーの増分、赤色の部分は理想的なダウンコンバータを用いて得られるエネルギーの最大増分です。

理想的なアップコンバータ(黄色)とダウンコンバータ(赤色)を用いることによって得られるエネルギー増分は、c-Si太陽電池においては、それぞれ約20%です。本レビューでは、ランタノイド特有の光学特性について簡単に紹介した後、ダウンコンバータおよびアップコンバータとしてのランタノイド利用の可能性について概説します。

発光性ランタノイド

ランタノイド(Ln)は、周期表の下に位置する元素グループです。ランタノイド内殻の4f 軌道は、部分的に電子で満たされています。多くの場合3価の状態が安定であり、Ln3+イオンは4fn5s25p6の電子配置(n=0 - 14)を有しています。この部分的に満たされた4f内殻軌道が、ランタノイドに特有の光学特性および磁気特性をもたらしています。14の4f軌道に分配されるn個の電子の配置の種類は多数あり(14!/[n!(14-n)!])、それぞれの配置が有するエネルギーはすべて異なっています。図2は、CeからYbまでの3価のランタノイドイオンのエネルギー準位図です。

図2.Ce3+(4f1)からYb3+(4f13)までの3価のランタノイドイオンの自由イオンエネルギー準位。準位は項の記号(いくつかの高い準位についてはアルファベットの大文字)で標識してあります。

水平な黒い線はエネルギー準位を表しており、2S+1LJのスペクトル項で標識されています。通常「Dieke diagram」6と呼ばれるこの図は、ランタノイド自由イオンのエネルギー準位構造の多様さを示しています。また、光学的に活性な4f 電子が外側の充填5sまたは5p軌道によってホスト材料の環境から遮蔽されるため、これらのイオンが結晶性物質やガラス状物質にドープされた時の4fエネルギー準位構造も表しています。この遮蔽効果によって、光学スペクトルは原子スペクトルのような鋭い線となります。「放出された光子数/吸収された光子数」で定義される量子効率は非常に高く、通常90%を上回るため、ランタノイドは発光素子に広く用いられています。図3には、効率的な発光を用いた2つの応用例を示しました。

図3.(上図)青色(Eu2+)、緑色(Tb3+)、赤色(Eu3+)の(小型)蛍光灯用蛍光体の254 nmのUV照射下における発光の様子。白色の発光は、青色、緑色、赤色の蛍光体を混合することによって得られます。(下図)360 nmのUV照射下におけるユーロ紙幣。星や繊維からの赤色、緑色、青色の発光は、Eu2+(青色と緑色)およびEu3+(赤色)に由来するものです。

上図には、蛍光灯に用いられる、3種類のランタノイドをドープした発光材料または「蛍光体」による発光が示されています。下図は、UV照射下におけるユーロ紙幣の発光の様子で、レジスタ(cash register)のブラックライト下ではこのような状態で見ることができます。赤色、緑色、青色の光は、Eu3+およびEu2+イオンから生じたものです。ユーロ紙幣の安全対策のため、十分に検討された上でユーロピウム元素が選択されています7。太陽電池のアップコンバージョンおよびダウンコンバージョン用途で利用する場合、ランタノイドイオンはその理想的な候補となる材料です。多様なエネルギー準位構造を有することから、入射フォトンのエネルギーを、著しいエネルギー損失を伴わずに、様々な経路で足し合わせたり切断したりすることが可能です。このようなプロセスは、1種類のランタノイドイオン中で起こる場合や、同じホスト材料中で共ドーピングされた複数の種類のイオン間でのエネルギー移動を伴う場合もあります。

アップコンバージョン

ランタノイドによるアップコンバージョンは、1960年代初頭に発見されました5。ランタノイドイオン対であるYb3+-Er3+について、1000 nm付近でのYb3+の赤外線励起による、Er3+からの緑色と赤色の発光が観察されました。その過程を図4に示しました。

図4.Yb/Er対のエネルギー準位図の模式図。Yb3+イオンは980 nm付近の光を吸収し、Yb3+2F5/2準位からEr3+4I11/2準位にエネルギーが移動します。続いて、2回目に励起したYb3+イオンからEr3+4I11/2)へのエネルギー移動が起こり、Er3+イオンが励起されて4F7/2の励起状態になります。ここに示されているように、低準位の4S3/2および4F9/2状態への多フォノン緩和(multi phonon relaxation)の後で、緑色および赤色の発光が観察されます。

このプロセスは、当初「エネルギー移動による光子加算(APTE:addition de photons par transfert d’energie)」と呼ばれていましたが、現在では、エネルギー移動アップコンバージョン(ETU:energy transfer upconversion)として一般に知られており、ランタノイドイオンによるアップコンバージョンについての最も効率的なメカニズムです5。多様なエネルギー移動メカニズムが起こりえますが、主要なメカニズムは双極子-双極子相互作用による無輻射エネルギー移動です。効率的なエネルギー移動にはイオンが極めて接近していければならないため、ETUにはドーパントが高濃度である必要があります。近赤外を可視にアップコンバージョンする際の最も効率的なアップコンバータ物質は、NaYF4:Er3+, Yb3+です。ランタノイドのアップコンバータは太陽電池に用いられていますが、アップコンバージョンの効率は低く、ほとんどの実証実験ではアップコンバージョン層の塗布によって効率が向上するという原理を証明したにすぎません。通常、アップコンバータは電気絶縁層として電池の背面に塗布されます。背面の反射材は、照射されたすべてのフォトンを太陽電池に反射して戻します。最初の実験は、非常に高い励起密度下において、GaAs太陽電池を、Yb3+とEr3+をドープしたガラスセラミック物質と組み合わせることで行われ、得られた効率は2.5%でした。2005年には、Shalavら8が2.4 W/cm2と比較的低い励起密度下でのアップコンバージョンにおいて、1,523 nmにおける量子効率が3.4%に達することを示しました。用いられた電池は、アップコンバータとしてEr3+をドープしたNaYF4を利用した結晶シリコン太陽電池です。c-Siのバンドギャップは比較的小さい(1.12 eV)ため、透過損失はバンドギャップの広い太陽電池ほど高くはありません。したがって、バンドギャップの大きな太陽電池の効率を、より大きく改善することが出来ます。

現時点では、アップコンバージョン効率はまだかなり低く、太陽光エネルギー密度を超えるような高い励起密度においてのみ、1%を上回る効率が達成されています。そのため、太陽光を集光する必要があります。加えて、4fn配置におけるパリティ禁制遷移のため、ランタノイドアップコンバータの吸収線は狭く、吸収強度が低いので、吸収スペクトルを広げることも必要です。ランタノイドアップコンバータの吸収スペクトルの拡大は、吸収帯が広く、ランタノイドの吸収線と共鳴するような狭い発光線をもつ増感剤を使うことで実現できます。外部増感剤(量子ドットなど)や内部増感剤(遷移金属イオンなど)を用いれば、増感が可能です。より困難ではありますが、プラスモンカップリングによって発光および励起プロセスを操作し、アップコンバージョン効率を向上させる方法もあります9。アップコンバータ物質にプラスモン効果を用いるのは新たな研究分野であり、多くの可能性と難しい課題を秘めています。

ダウンコンバージョン

1つのフォトンを低エネルギーの2つのフォトンに「切断」することによって複数のフォトンを創り出し、100%を上回る量子効率を得るというアイデアは、1957年にDexterによって初めて提案されたものです10。このメカニズムには、1つのドナーから2つのアクセプターへ、それぞれが励起ドナーのエネルギーの半分を受け取るような、同時エネルギー移動が含まれていました。1974年になって初めて、YF3:Pr3+について100%を上回る量子効率の実験的証拠が得られました11,12。そのメカニズムはDexterが提案したものではありませんでしたが、高エネルギー1S0からの2つの連続的な発光段階が関与していました。その後、Gd3+-Eu3+対における2つの連続的なエネルギー移動過程による量子切断が見出され、アップコンバージョンの2段階エネルギー移動プロセスとの類似性から、「ダウンコンバージョン」と呼ばれるようになりました13。これらの研究の目的は、1つの紫外域のフォトンから2つの可視域のフォトンの放射を得ることで発光素子の効率を向上させることでしたが、その後すぐに、ダウンコンバージョンが太陽電池の効率向上に役立つ可能性が見出されました2。ダウンコンバージョンの最初の実証実験は、Tb3+-Yb3+対を利用した太陽電池について行われ、Tb3+から2つのYb3+イオンへの協調的エネルギー移動(50年前にDexterが示唆していた通りのメカニズム)による、量子切断が実現されました15。Dieke diagram(図2)から、Yb3+のエネルギー準位構造が、c-Si太陽電池にダウンコンバージョンを応用するのに理想的であることがわかります。Yb3+イオンは、基底状態の約10,000 cm-1上に1つの励起状態を有しており、これは1,000 nm付近の発光に相当します。他にエネルギー準位を持たないことから、共ドープされた他のランタノイドイオンから10,000 cm-1のエネルギーをYb3+が独占的に「拾う」ことが可能であり、約1,000 nm付近のフォトン(c-Siで吸収可能)を放出します。共鳴エネルギー移動によるYb3+の効率的なダウンコンバージョンには、エネルギー準位が約20,000 cm-1で、かつ、約10,000 cm-1に中間のエネルギー準位をもつようなドナーイオンが必要です。図2から、Er3+-Yb3+、Nd3+-Yb3+、Ho3+-Yb3+、Pr3+-Yb3+などのイオンペアに可能性があることがわかります。例として、ダウンコンバージョン可能な、Pr3+-Yb3+対のエネルギー移動プロセスを図5に示します。

図5 Pr3+-Yb3+対についてのエネルギー準位と量子切断メカニズム。Pr3+3PJJ=0,1,2)と1I6準位への励起に際しては、2段階エネルギー移動が起こります。これらの準位で吸収された1つの可視フォトンは、続いて2つの約1,000 nmのフォトンに変換されます。実線、点線、波線の矢印は、それぞれ光学遷移、無輻射エネルギー移動プロセス、無輻射緩和を表しています。

450から490 nmにある3PJの1つの準位への励起の後、200%近くの内部量子効率で、隣接する2つのYb3+イオンへの効率的な2段階エネルギー移動が起こります。どちらのYb3+イオンも、c-Si太陽電池で吸収可能な1,000 nmフォトンを放出します。

ランタノイドを用いたダウンコンバージョンにおいて期待できる結果が得られたといっても、近い将来に、太陽電池へのダウンコンバージョン物質の導入が可能となるわけではありません。現在のところ、ダウンコンバージョン物質の応用には非常に難しい課題があります。まず、大きな問題点として、アップコンバージョンの場合と同様に、4fn遷移の吸収の弱さが挙げられます。その改善策の1つは、UV/VISで効率的に吸収し、ダウンコンバージョンペアにエネルギーを移動させるような増感剤の利用ですが、増感作用についての研究はまだ始まったばかりです。次の課題は、濃度消光です。Yb3+アクセプターイオンへの完全なエネルギー移動を実現するには、高濃度のYb3+が必要です。このような高い濃度では、Yb3+副格子全体にわたるエネルギー移動によって発光強度が減少し(濃度消光)、効率の低下を招きます。最終的に効率的なダウンコンバージョンペアが開発されたとしても、これら材料は太陽電池表面の透明層に組み込まなければなりません。等方性発光によるロスを防ぐには、ダウンコンバージョン層の表面に1,000 nmのYb3+発光用の反射防止膜が必要です。実用化にはまだ長い道のりが必要です。

結論

太陽電池研究分野におけるスペクトルの変換は新しい概念であり、太陽電池の効率が著しく向上する可能性を持っています。ランタノイドイオンは、発光効率が高く、また多様なエネルギー準位構造をもつことから、広いスペクトル範囲(NIR-VIS-UV)でのフォトンのアップコンバージョンおよびダウンコンバージョンに利用できる可能を秘めており、スペクトル変換の理想的な候補材料といえます。アップコンバージョンについては概念実証実験が報告されており、アップコンバータ物質の塗布によって、様々なタイプの太陽電池でサブバンドギャップ発光の効率が増加することが明らかになっています。現在の課題は、アップコンバージョン効率の向上、特に太陽光に多く見られる比較的低い励起密度における効率向上です。

一方、ダウンコンバージョンによる量子切断は、この10年の間にようやく研究されるようになってきたにすぎず、c-Si太陽電池のようなバンドギャップの狭い太陽電池の効率向上に、大きな可能性をもたらすものです。いくつかのランタノイドペアについて、効率的なダウンコンバージョンが報告されており、そのペアの中で、Yb3+はc-Siバンドギャップをわずかに上回るところに1つの励起状態を有する理想的なアクセプターとして働きます。高い内部量子効率(200%近く)が得られていますが、入射エネルギーには依存しません。しかしながら、太陽電池システムへの導入を実現するには、増感作用や濃度消光、太陽電池表面で利用可能な透明ダウンコンバージョン層など、取り組まなければならない難しい課題が残っています。これら課題を解決するための研究が現在進められており、この数年の間にも新しい結果が得られることが期待されています。そして、これらの結果から、ランタノイドを用いてフォトンを操る手法が、より効率の高い太陽電池を実現するための現実的な選択肢であるかどうか判断されることでしょう。

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