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Auto2D®自動2次元電気泳動装置プロトコル

Auto2D®のワークフロー

Auto2D®電気泳動装置は、2次元電気泳動のプロセスを完全に自動化し、タンパク質をまず等電点で、次いで分子量で分離します。わずか1時間強で完全なタンパク質分離が可能です。

自動2次元電気泳動のワークフロー

Auto2D®の試薬調製

  1. 試薬キットの調製と保管は、キット同梱の文書またはユーザーガイド(オンライン)に従ってください。
  2. 低温で保管されていた下記の製品を室温に戻します(20~25℃、約10分間)。
    • IEFチップ
    • PAGEチップ
    • Rehydration Solution
    • DTT溶液
    • Ampholyte
  3. IEFチップの再水和とタンパク質サンプルの抽出/希釈のためにRehydration Solutionを調製します。

*使用するIEFチップの範囲に応じてampholyteを選択してください。40%濃度のampholyteは1 μLを加えてください。100Xのampholyteは2 μLを加えてください。

  1. SDS-PAGEの前のタンパク質の平衡用にEquilibration Bufferを調製してください。

Auto2D®のサンプル調製

タンパク質サンプルを、ステップ3に従って調製したWorking Rehydration Solutionに溶解します。サンプルはWorking Rehydration Solutionで2倍以上に希釈して、目的のタンパク質濃度にし、塩濃度を下げてください。

塩濃度が高いと等電点電気泳動中のタンパク質分離に影響して、電流が100 μAを超えることがあります。高塩濃度のサンプルは次のいずれかの方法で脱塩してください。

  • TCA/アセトン沈殿後にWorking Rehydration Solutionで再懸濁
    または
  • スピンカラムを用いたバッファー交換
    または
  • Auto2D®を用いた脱塩プロトコル(詳細はオンラインのユーザーガイドをご覧ください)

注記:タンパク質の再懸濁中、タンパク質を37℃を超えて加熱しないでください。

タンパク質を定量します。2次元電気泳動には0.1~100 μgのタンパク質をロードできます。タンパク質の適量は検出方法とサンプルの複雑さによって異なります。次のタンパク質量をまず試してから、個別のサンプルに応じて最適な量を決定してください。

  • Coomassie Brilliant Blue染色:50 μg
  • 蛍光染色:10μg
  • 銀染色:5μg
  • 蛍光pre-labeling:3 μg

Solution Chipにロードしたタンパク質の量に応じて、タンパク質分離にS、M、Lのどのレシピを使うかを決定してください。

装置にアプライするサンプル量は13~15 μLです。サンプルは必要に応じてWorking Rehydration Solutionで希釈してください。

Auto2D®の電源入力

各国の電源コンセントに対応した電源コード(同梱)を選択します。コードの片端をAuto2D®の背面にしっかりと差し込み、もう片端をコンセントに差し込みます。

電源スイッチは、Auto2D®背面のACプラグポートの隣にあります。スイッチを上に押し上げて電源を入れます。

アプリケーションは自動的に起動します。画面からAuto2D® Plusモードを選択します。

レシピのロード

SETTING → RECIPEを選択します。Recipe Information(レシピ情報)画面をタッチします。レシピ選択ダイアログボックスが表示されます。

Auto2D<sup>®</sup>の電源入力と操作

RECIPE NAME → LOAD → OK → EXITを選択します。

注記:使いたいレシピ名が画面右上に表示されていることを確認してください。

Auto2D®チップのセット

2次元電気泳動PAGEチップのセット
  1. チップの陽極側にある白いテープをはがします。
  2. チップの陰極側にあるプラスチックのカバーを慎重に取り外します。
  3. 陽極と陰極のバッファーウェルを蒸留水で優しくすすぎます。ペーパーワイプを用いてチップ上部から液体を拭き取ります。この際チップの陰極側にある薄く細長いゲルに傷をつけないように気をつけます。

チップをトレイに挿入

2次元電気泳動PAGEチップおよびトレイのセット

Auto2D®のタッチスクリーンで OPEN → OKを選択します。

トレイが開いたら、PAGEチップ(水色のライン)を陽極側を手前にして置きます。Solution Chip Plus(濃青色のライン)をPAGEチップの上に、角の取れた側を手前にして置きます。

溶液のアプライ

2次元電気泳動PAGEチップ溶液のアプライ
  1. Cathode Buffer、4,500 μL
  2. 蒸留水、4,500 μL
  3. Anode Buffer、4,000 μL
  4. Working Equilibration Buffer
    • 700 μL
    • 700 μL(オプション)
  5. Working Rehydration Solution、100 μL
  6. サンプル、13~15 μL
  7. ろ紙と水* 各5 μL

*湿らせたろ紙を塩の吸い取り紙として使用してください。高塩濃度のタンパク質サンプルの分離の際にろ紙を使用することは、Auto2D® Plusプログラムを用いるときは推奨、Auto2D®脱塩プログラムを用いるときは必須です。ろ紙は厚み0.2~0.3 mm、サイズは8 mm x 4 mmとしてください。

Electrode Chip Plusのセット

: 2次元電気泳動Electrode Chip Plusのセット

▼を手前側にします。

IEFチップ

2次元電気泳動IEFチップ保護フィルムの除去

IEFチップの保護フィルムを取り除きます。

Auto2D<sup>®</sup>へのIEFチップのロード

IEFチップを、Electrode Chip Plusに白い点で示されているスロットに挿入します。

「電気泳動の開始」前に以下のことを確認してください。

  • Electrode Chip Plusは、陽極、陰極チェンバー以外は濡れていない。
  • PAGEチップの陰極側にある透明なカバーは取り外してある。
  • 必要なところに溶液が加えられている。

電気泳動の開始

CLOSE → OK → START → OKを選択します。

電気泳動が始まります。

電気泳動の後

ゲルの取り外し

OK → OPEN → OKを選択します。

  1. IEFチップとSolution Chip Plusを取り外し、残りの溶液を廃棄します。「廃棄」セクションをご覧ください。
  2. PAGEチップを取り外し、蒸留水で洗浄します。
  3. スパチュラでカセットを開けます。
ゲルの角のひとつに小さい切り込みを入れてゲルの向きの印をつけます。
  1. ゲルの角のひとつに小さい切り込みを入れてゲルの向きの印をつけます。こうすることで塩基性側と酸性側、高分子量側と低分子量側を見分けやすくなります(下図参照)。
ゲルに印をつけることで、塩基性側と酸性側およびタンパク質分子量が特定しやすくなります。

クリーンアップ
使用後直ちに Electrode Chip Plusを蒸留水で洗浄し、自然乾燥させます。

電源オフ
MENU → EXIT APPLICATION → OK → SYSTEM/OS SHUT DOWN → OKを選択します。

装置背面のスイッチをオフにします。

注記:装置内部に結露が見える場合は、電源をオフにする前にトレイをしばらく開放しておき、内部を乾燥させてください。

廃棄
サンプルに触れたキットの構成品は、生物廃棄物として廃棄してください。その他の資材は、該当する国際、国、地方自治体の規制に従って廃棄してください。危険有害性情報については構成品の安全データシートをご覧ください。

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