ホスファターゼ・プロテアーゼ阻害剤カクテル
ホスファターゼ・プロテアーゼ阻害剤カクテルは、抽出、サンプル調製および分析の際に、タンパク質分解、タンパク質脱リン酸化を防ぐために使用されます。サンプル調製の際にサンプルの分解を防ぎ、タンパク質本来の状態を維持するために、種々のホスファターゼ・プロテアーゼ阻害剤カクテルと、単独の阻害剤を利用できます。阻害剤カクテルは、哺乳動物、植物、細菌、酵母などの個別の組織に合わせて設計および最適化されています。
ホスファターゼ・プロテアーゼ阻害剤カクテル
細胞シグナル伝達では、標的タンパク質がプロテインキナーゼによりリン酸化され、リン酸基が特定の部位に移動します。それらは細胞溶解時に内因性タンパク質ホスファターゼによって除去されます。ホスファターゼ阻害剤は、細胞溶解およびタンパク質抽出時におけるリンタンパク質の活性や状態の保護に有用です。ホスファターゼ阻害剤は、多様な使用状況に合わせて調製でき、特定の分類のホスファターゼに対して保護が得られるため、界面活性剤を含むサンプルなど、細胞溶解物や組織抽出物を扱うときの使用に適しています。
タンパク質の発現・単離時は、内因性プロテアーゼが急速にタンパク質サンプルを分解するため、機能特定および分析に必要なタンパク質サンプルの質や量が低下します。プロテアーゼ阻害剤カクテルと特異性の高いプロテアーゼ阻害剤は、タンパク質抽出および調製時のタンパク質の完全性を保証します。プロテアーゼ阻害剤は、細菌性細胞抽出物、哺乳類細胞、組織抽出物、植物細胞、組織抽出物、酵母および真菌抽出物など、多種のサンプルに適しています。セリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼなど、一般的なプロテアーゼからタンパク質調製物を保護します。
ReadyShield®ホスファターゼ・プロテアーゼ阻害剤カクテル
ReadyShield®阻害剤カクテルは、冷凍庫から出して直接使用できるように不凍性に調製されています。また、ReadyShield®阻害剤カクテルには、このすぐに使用できる点以外に、次のような特徴およびオプションもあります。
- プロテアーゼ、ホスファターゼ、または両方のカクテルを提供可能
- 多種サンプルの使用に合わせて調製可能
- 各カクテルにどの阻害剤が含まれるかという点について透明性がある
ReadyShield®ホスファターゼとプロテアーゼ阻害剤カクテルに関する詳細についてはReadyShield® FAQのページ をご覧ください。お客様のワークフローニーズに応じた適切なReadyShield®製品を選ぶ際に便利な選択表を掲載しています。
Roche cOmplete® 阻害剤カクテル
Roche社は、インタクトタンパク質および機能タンパク質の最大収量を確保するため、利便性の高いプロテアーゼ阻害剤カクテルと最適化された溶解試薬を、幅広く取り揃えています。
- 動物、植物、酵母、細菌、真菌を含むほとんどの組織型や細胞型からの抽出物でタンパク質分解活性を阻害
- 計量することなく溶解バッファーへ追加できる便利な速溶性錠剤
- 日常のタンパク質抽出・分析に適したRoche社製Classic cOmplete™錠剤
- 幅広いサンプル(哺乳動物、植物、酵母、細菌)で広範囲のホスファターゼを阻害するPhosSTOP®ホスファターゼ阻害剤カクテル錠剤
- PhosSTOP® 錠剤との併用によりプロテアーゼ、ホスファターゼ両方から包括的に保護するcOmplete® ULTRAまたはcOmplete®錠剤
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