粘性低減プラットフォーム
計画した投薬レジメンの実施に高濃度のタンパク質製剤が必要になることはよくありますが、タンパク質製剤の粘度が高すぎる場合は、皮下投与や投与量が制限されたり、その他の投与経路には適さないことがあります。1つの添加剤で粘度を下げようとした場合、効果がないかタンパク質の安定性を損なう可能性があります。複数の粘度低減添加剤を組み合わせたこの特徴的プラットフォームなら、製造および最終製剤にさまざまなメリットを提供できます。
バイオ医薬品の皮下投与を可能に
弊社の粘性低減プラットフォームを使用すれば、高濃度のタンパク質製剤の皮下投与が可能になり、濃度の上昇とダウンストリーム処理の改善を同時に実現できます。
本製品には以下が含まれます:
- 目標濃度を可能にする弊社独自の添加剤の組み合わせ商業使用ライセンスが利用可能
- 臨床開発および商品化のサポートで認定されたEmprove® Expertでの添加剤の販売
- お客様の目的のタンパク質にとって最も有望なソリューションの選択をサポートするアプリケーションノウハウ
目的のタンパク質のスクリーニングをサポートします
粘性低減プラットフォームは、アミノ酸成分(L-アルギニン、L-フェニルアラニン、L-オルニチン一塩酸塩)およびアニオン性成分(ベンゼンスルホン酸、ピリドキシン塩酸塩、チアミンリン酸エステル塩化物二水和物)という2つの機能性グループからの6つの添加剤で構成されています。これらの2つの成分は相乗作用を発揮し、タンパク質の安定性を維持しながら、多くの場合で単一添加剤より効果的に粘性を低減させることができます。
6種類の添加剤は、最大9通りの機能性の組み合わせで使用できます。タンパク質はそれぞれ異なるため、お客様にとって最も有望な組み合わせを見つけるために検証することが重要です。
以下では、お客様にとって最も有望な組み合わせを見つけるために、メルクがご提供しているプラットフォーム検証オプションをご紹介します。
- テストキット
- ユーザーガイド
- 技術的コンサルティング
お申込みいただければご利用いただけるウェブアプリケーション「Excipient Finder」を用いた社内でのスクリーニングでは、材料と時間を節約できます:
- 最適なソリューションを見つけるのに必要な実験が最小限に抑えられます
- 機械学習を用いたモデル
- タンパク質の配列や構造の入力は不要
粘性に関して問題があるけれど、プラットフォームを試すリソースがありませんか?弊社の実現可能性試験(フィージビリティースタディ)サービスがサポートします。
- お客様の目的のタンパク質を用いて、プラットフォームをスクリーニングします。
- 最も有望な組み合わせの発見をサポートします。
- タンパク質の安定性を保ちながら高い粘度を低減することで、目標濃度を達成します。
粘性低減プラットフォームの利点:
- 相乗作用のある添加剤の組み合わせによる効率的な粘度低減
- お客様が利用するタンパク質に適したソリューションを提供する柔軟なプラットフォーム
- タンパク質の安定性の維持
- 十分に特性解析された安全性プロファイル(事前に実施したヒト非経口投与および毒性学的評価は、リクエストに応じて提供が可能)
- 競争上の差別化のための知的所有権(IP)保護
結果:タンパク質ベースの治療薬の皮下投与が可能となり、患者のコンプライアンス向上や入院回避に貢献。
関連製品資料
- ツール:Risk Mitigation and Quality Requirements for Bioprocesses
バイオ医薬品製造プロセスの課題や品質要件に関するガイダンスが得られます。
- ユーザーガイド:Experimental Procedures to Evaluate the Viscosity Reduction Platform
粘度測定できるように少量の高濃縮タンパク質製剤を調製するための原理的手順を概説しています。
- 技術資料:Addressing Viscosity Challenges for Subcutaneous Injections
高濃度製剤の粘性を低減させるための戦略をご覧ください。
- ホワイトペーパー:Viscosity-Reducing Excipients for Protein Formulation
タンパク質の粘性が注入力に及ぼす影響ならびにタンパク質の安定性と粘性低減とを両立させるプラットフォーム能力について説明しています。
- 技術資料:タンジェンシャルフローろ過 (TFF)での高濃度濃縮における粘度の課題の克服
粘性低減添加剤の使用でいかにプロセス経済性を改善できるかをご覧ください。
- ホワイトペーパー:Viscosity-Reducing Excipients for Improvement of Filtration Processes
生産性や最終濃縮に対する粘性低減添加剤の利点を説明しています。
関連動画
関連ウェビナー
タンパク質安定性や通針性(syringability)に対する粘性低減添加剤の影響を詳細に説明しています。
TFFにおけるTFFカセットデザインの影響ならびに粘性低減添加剤の組み合わせの利点について詳細に説明しています。
社外資料
粘性と注射剤に関する目下の問題、粘性がこれまでになく大きな問題となっている理由、主な限界を克服するためのアプローチを取り上げます。
製剤における粘性に関する現在の課題、粘性低減プラットフォームの応用、および実現可能性試験サービスの利点を取り上げます。
高濃度タンパク質治療薬とその粘性に関するメルクの科学者の取り組みと、そのソリューションが患者や彼らの薬にとってどのような意味を持つのかを取り上げます。
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