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量子ドット:可溶性光学ナノ材料という新素材

Professor Philippe Guyot-Sionnest

Depts. of Physics, Chemistry and The James Franck Institute, University of Chicago

Material Matters, 2007, Vol.2 No.1

コロイド状量子ドット(QD:Quantum Dot)は、量子力学的特徴をみごとに視覚化する物質です。量子ドットナノ結晶の原子構造とサイズは、電子顕微鏡ではっきりと確認できます。紫外光を照射すると、ナノ結晶溶液は明るく鮮明な色を呈し、ナノ粒子のサイズが大きくなっていくとその発光色は青色から赤色に変化します。このようにサイズと発光色が直接的に対応しているのが特徴的です(図1)。これらの興味深い量子力学的現象の可視化が可能になったのは、量子ドット材料に対する技術的関心の高さから、長年に渡る合成コロイド化学研究が進展したおかげといえます。本稿では、この新たな材料の作製を可能にした物理、化学、材料科学に焦点を当てたいと思います。 

量子ドットナノ結晶コアの模式図およびTEM画像

図1上図:溶化リガンドに囲まれた量子ドットナノ結晶コアの模式図()。六方最密構造をもつ単分散量子ドットの乾燥フィルムのTEM画像()。挿入図は、単一量子ドットの高分解能写真で、原子配列の様子が良くわかります。下図:CdSe/ZnS量子ドットのコロイド状溶液による蛍光の様子。

量子ドットの物理学

「ポテンシャルエネルギーの箱」への電子閉じ込めは、量子力学に取り組む上で最初に考えなければならない最も基本的な問題です。この箱が小さくなればなるほど電子の運動エネルギーが大きくなることが知られています。その理由は、量子力学の基本法則のひとつである不確定性原理Δx Δpħ/2」にあります。箱の一辺LΔxと電子の運動量pmv を用いると、電子の最小運動エネルギーは決して0になることはなく、有限値Eħ2/2mL2となります(ħ:プランク定数、m:電子の質量)。この式は、Lの大きさが半導体量子ドットの色に及ぼす効果に関わる基本原理です。また、半導体を定義する特性として、電子エネルギーの満たされた連続領域(価電子帯)とエネルギー状態が空の連続領域(伝導帯)との間にエネルギーのギャップ(バンドギャップ)が存在します。ナノ結晶は小さな半導体の箱であるため、箱が小さくなればなるほど価電子帯と伝導帯との間のバンドギャップが大きくなります(図2)。

半導体量子ドットのエネルギーギャップ

図2箱の大きさの減少が、半導体量子ドットのエネルギーギャップの増加に及ぼす影響と、その結果として、バルク材料()からナノ結晶()まで蛍光色が変化する様子を示した模式図。

上述の式では自由電子の質量mを用いているため、ナノスケールでの箱の大きさが半導体のバンドギャップに及ぼす影響は極めて小さいと考えられます。問題は、自由電子質量を使用している点です。電子は、フェリックス・ブロッホ(Felix Bloch)が「全てのイオン中をこっそりと通り過ぎる」と表現したように、結晶性固体中では量子力学的な波としてふるまうため、自由電子質量mではなく、あたかも「有効質量」m* を持つかのように振る舞います1。この有効質量は、1940年代半ばごろにサイクロトロン共鳴法で測定されました。半導体材料によっては有効質量がとても小さくなり、自由電子質量の10~100分の1となることがあります。例えばCdSeの場合、有効質量は自由電子質量の0.13です。質量が小さくなるとこれらの半導体材料はナノスケールの箱の大きさによる影響をより強く受けるようになり、その結果、非常に大きな変化をもたらします。その最も顕著な例として、小さいナノ結晶ほどエネルギーギャップが大きくなります。

「箱の中の粒子」の概念が初めて半導体に応用されたのは、1960年代のIBMにおいてでした2,3。分子線エピタキシーにより、原子レベルでの精度の厚さを持つGaAs/AlxGa1-xAs ヘテロ構造などの薄層材料を作製することが可能になりました。これら一次元の電子箱は量子井戸と名付けられました。この研究の目標のひとつは、量子井戸のサイズを調節することにより、半導体のエネルギー遷移が最も低くなるよう「工学的に操作する」ことでした。この空間的閉じ込めで得られるもうひとつの結果として、伝導帯の電子と価電子帯の電子欠損(正孔)とを再結合できる可能性が高まります。この特性のおかげで、量子井戸は、優れた波長可変ダイオードレーザーとなります。今日、光通信システムや光学的データ記憶システム(DVDなど)に使用される半導体レーザーのほとんどは量子井戸ヘテロ構造に基づいています。

量子ドットの化学

量子ドットは量子閉じ込め理論を三次元に広げたもので、コロイド化学はナノスケールの半導体粒子を作製するのに非常に適した方法です。量子ドットの化学の始まりは80年代前半までさかのぼります。このころのロシアの文献では、溶融した透明なガラスや石英の内部で成長させたコロイド状半導体ナノ結晶のサイズ依存的吸収スペクトルについて議論されています4,5。その後さまざまな過程を経て、近紫外から近赤外に及ぶ多彩な量子ドットコロイドの蛍光溶液が得られており、これら化合物を販売する企業も世界中で増加しています。 

今日のコロイド状量子ドットの化学的成果は、過去20年間に渡る合成技術の多大な進歩によってもたらされました。当初、水溶液中の反応やイオン性化合物を用いることでコロイド状半導体ナノ結晶の合成が試みられていました。また、第一次石油危機以降は、太陽エネルギー変換や光触媒に使用できるナノ結晶の開発もその目的のひとつとなりました。量子閉じ込め効果を用いてナノ結晶の吸収波長や酸化還元能を光学的に調節する以外にも、粒子が高表面積であることから集光効率や表面反応収率の向上が期待されたためです6,7,8。しかし、水溶性コロイド合成では、粒度分布が良く蛍光効率が高い材料は作製できませんでした。 単分散コロイド成長は、La Mer9やStauber10の初期の研究において、サブミクロン程度のアモルファスの硫黄粒子やシリカ粒子でよく理解されていました。 しかし、結晶性の単分散ナノサイズコロイドの合成はそれよりも困難であることが分かりました。 材料特性をさらに高めるには、より優れた合成手法の開発が不可欠だったのです。

1993年の新たなブレークスルーにより、半導体ナノ結晶の合成は高温の有機溶媒を使用する方向へと大きくシフトしていきました。分解性の高い、自然発火性の有機金属錯体と、長鎖の表面不動態化リガンドを用いて、欠陥をアニールするのに十分な高温を保ちながら、核形成の速度を高め、ナノ結晶の成長の速度を抑えることが可能になりました11。その結果、結晶性ナノ粒子が大幅に改善され、高い単分散と強い閉じ込めが実現しました。 これらの新たな材料(当初は多くがCdSe)は、コロイド量子ドットの電子特性の理解に多くの進展をもたらしました(図3)。この手法を用いて、例えばII-VI族半導体やIII-V族半導体などの、コロイド状量子ドットを合成することも可能になりました。

CdSeコロイド状量子ドットの吸収スペクトル

図33.5~5 nmの異なる直径を持つ4つのCdSeコロイド状量子ドットの吸収スペクトル。酢酸カドミウムとセレンを用いた合成では、グローブボックスを必要とせず、反応後処理をすることなく高品質のナノ結晶の合成が可能です。バルクのCdSeは灰色で、720 nm未満の波長を吸収します。スペクトルがこのような構造となるのは、ナノ結晶の価電子帯と伝導帯内部の異なる(量子化された)エネルギー状態間で光学遷移が生じるためです。

微小ナノ結晶の重要な特徴は、表面原子の比率が高いことです。安定で優れた発光収率を達成することが最終目標の場合、表面は励起電子に対して不活性であることが絶対条件です。すなわち、電子をトラップする表面状態が存在してはならないということです。単純なCdSeコアの材料の場合、光ルミネセンスは弱く、光安定性は中程度です。この点は、1996年によりバンドギャップの大きい半導体であるZnSシェルをCdSeコアの周囲に成長させることで解消されました12。 このCdSe/ZnSおよびその後開発されたコア・シェル型量子ドットにより、高輝度かつ安定した光ルミネセンスが可能となり、これらの材料に対する興味が一層高まりました。それでもなお、自然発火性の有機金属前駆体を使用しなければならないことが、利便性の面で大きな障害となっていました。しかし2000年に、「グリーン」前駆体と呼ばれる安定的なイオン性の前駆体が導入されたことで13、II-VI族ナノ粒子の合成が大幅に改善されました。 これは、従来の合成法で作製された物質の持つ図3のようなユニークな物理的特性を損なうことなく実現されました。 この手法は多くのII-VI族半導体やIV-VI族半導体の作製にも利用され、それ以降、半導体ナノ結晶を合成・研究するグループ数が爆発的に増加しています。この新たなナノスケールコロイド合成法は、透過型電子顕微鏡(TEM:transmission electron microscopy)による観察と併用されることで、現在、全く新しい形状を持つ材料の「思いがけない発見」に役立てられています。過去5年間に発表されたコロイド状量子ドットに関する科学論文は、それ以前の20年間に発表された全論文数の約5倍に増えました。この分野の研究が発展し続けているのは、量子ドットが既存技術を改善したり新規用途を開発したりできる可能性を秘めた新規材料であるためなのです。

量子ドットの応用例

現在までに最も成功した応用例は、生物学的タグとしての用途で、1998年に初めて報告されました14,15。コア・シェル型量子ドットは、既存の色素よりも高い光安定性(長寿命性)を持つことが知られています。 また、これらの材料は、発光スペクトルが狭く、かつ吸収スペクトルが広くて連続的であり、高い量子効率のまま近赤外領域に発光波長を調節できます。このような優れた特徴から、量子ドットに表面修飾を加え、特定の生物学的ターゲットのイメージングに関するさまざまな研究が活発に行われています。半導体に用いられる従来の応用分野といえば、発光ダイオード(LED:light-emitting diode)、光発電/太陽電池(PV:photovoltaic)、レーザーなどの電気光学素子です。量子ドットのコロイド特性を利用して、スプレー法やプリント法による、半導体薄膜の安価で大規模な作製が新たに可能となります。課題は、光学的特性と電子的特性のどちらも性能と落とすことなく、いかに組み合わせるかという点です。現在、非常に大きな進展が見られており、例えば、有機ELが開発された数年後には、大面積フラットパネルディスプレイに使用可能な有機ELと同等の潜在的利点を持つLEDを量子ドットで作製できるのではないかという提案がなされています16。 さらに、商業的な利用が可能な、数パーセントの効率を持つLEDが近年開発されています17

量子ドットのもうひとつの潜在的用途は、近年のエネルギー問題で注目されるようになった、太陽エネルギー変換の分野です。この分野は、早い段階から半導体コロイド材料の開発の必要があったため、この分野も同様に多くのグループが活発に研究を行っています。大面積の太陽電池をプリントするには、半導体コロイドを用いるのが効果的です。また、材料の「量子ドット的」性質が利点となる可能性もあります。つまり、粒子サイズを選択することで、吸収バンドギャップを太陽光スペクトルに合うように光学的に調節することが可能となると考えられます。また、短波長のフォトンからエネルギーを取り出すのにも役立つのではないかと考えられています18

活発さでは劣りますが、現在研究されている有望な用途はほかにもいくつかあります。コロイド状量子ドットを使用した半導体レーザーなどがその例です。量子ドットは、高効率レーザー用の半導体材料として最適であることが以前から提案されており19、分子線エピタキシーは、電気的に駆動するヘテロ構造の量子ドットレーザーの開発に約10年に渡り使用されてきました。 しかし、現在までに達成されているコロイド状量子ドットの充填密度はとても低いため、既存の量子井戸レーザーを実質的に上回ることはできていません。高密度で充填したコロイド状量子ドットのドライフィルム(図1)を用いれば、充填密度を著しく高めることができるため、改良型レーザーの開発において非常に有望視されています。現段階では、光励起によるレーザー発光が報告されており20、電流励起によるレーザー発光が今後の課題となっています。 もうひとつの潜在的なディスプレイ応用例は、現時点ではあまり注目されていませんが、酸化還元活性量子ドットの色の変化を利用するものです。量子ドットに2個の電子を与えると、伝導帯の最も低い非占有エネルギー状態が満たされるため、ドットの吸収に変化が生じ、色の変化が起こります21。酸化還元電位を工学的に操作することで量子ドットの色を自由に変えられるため、この用途の可能性が期待されています。 

コロイド状量子ドットには、赤外領域の光学材料としてニッチな応用分野があります。可視~紫外のスペクトル領域では、有機色素分子がほぼ100%の光ルミネッセンス効率を示すために、量子ドットにとってかなりのハードルとなります。しかし、近赤外領域では有機色素分子の高周波振動が電子遷移と強くカップリングするため、量子ドットが有利となります。それゆえ、色素分子の量子効率は波長1 μm付近で1%未満にまで落ち込み、有機色素は2 μmを超えると検出可能な光ルミネッセンスを放出しなくなります。重原子で構成される、赤外バンドギャップを持つ半導体材料で作製した無機量子ドットは、極めて振動周波数が低く、PbSeなどは近赤外領域での優れた発光体となります。また、量子ドットは、中赤外領域でも強力な発光体であるため、近年はこの分野での進展も見られています22。その応用例としては、波長が3~5 μmおよび8~10 μmの大気透過帯域(大気の窓)を通じて行う地球-衛星間の通信などが考えられます。 

コロイド状量子ドットの更なる応用に向け、数多くの研究が続けられています。サイズ、形状、表面制御のほか、半導体組成にも焦点が当てられています。例えば、エレクトロニクス分野では、n型やp型の不純物を量子ドットにドープすることが重要となります。また、磁気的不純物のナノ結晶内部への添加は、ナノ結晶の磁気応答を大幅に高める手法のひとつであり23、新たな磁気光学材料やスピントロニクス材料の開発を目指して研究されています。 一方で、コロイド状量子ドットには、特に光学材料としての用途に大きな期待がかけられています。コロイド状量子ドットは、ナノ材料を合理的に設計しようと試みる研究の一例であり、既存の物理法則を最新の化学的技術と融合させ、目的とする応用分野に最適な特性を持つナノサイズの材料を開発しようとする研究が各地で進められています。

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