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Merck

シリコン表面上の単分子膜

Gregory P. Lopinski, Daniel D.M. Wayner

Steacie Institute for Molecular Sciences, 100 Sussex Dr., Ottawa, Ontario, Canada

Material Matters 2008, Vo.3 No.2

はじめに

シリコン表面上に有機単分子膜を制御しながら形成することで、既存および新興のシリコンベースの材料とデバイスの機能強化が見込まれます。有機分子は合成により多様な特性を調整できるため、得られるハイブリッド有機物/シリコン構造体に期待される応用の範囲が広いことが示唆されます。最も単純なレベルでは、単分子膜は表面を安定化して、下層の基板または構造体の特性を劣化させる好ましくない反応やプロセスから保護します。しかし、これらの単分子膜は受動的な保護被膜以上のものである可能性があり、バルクまたはナノ構造材料の特性を制御可能な状態で変化させて、新たな官能性を付与します。さまざまな末端官能基を備えた単分子膜の形成を利用して、表面濡れ性を調節したり、長期的な電界効果によって基板の電子的特性を調整したりできます。生体分子や他の種類の選択的受容体を表面上に固定すると、化学結合事象の電気的、光学的、または機械的変換に基づいた新しい検知プラットフォームを開発する機会が得られます。酸化還元活性または他の種類の「分子スイッチ」分子(フォトクロミック分子、エレクトロクロミック分子など)をシリコンに付着させると、従来のシリコンベースのマイクロエレクトロニクスデバイスと統合した、分子サイズのメモリーや論理素子の作製ができるようになる可能性があります。

この論文では、シリコン表面上に単分子膜を形成する方法とメカニズム、単分子膜の特性、および分子エレクトロニクスやセンシング用途への応用に関する現在の展望について簡単にレビューします。

単分子膜の形成-方法、メカニズム、および特性

1993年にLinfordとChidseyは、酸化物層を介在させずに、長鎖アルキル分子を直接シリコン表面に共有結合的に付着させた単分子膜の形成について報告しました1。この方法には、過酸化ジアシルを熱分解し形成したフリーラジカルと、原子的に平坦で水素末端をもつSi(111)面(H-Si(111))との反応が関係しています。H-Si(111)面は、フッ化アンモニウム中での直接的な湿式化学エッチング法で生成でき2、空気中と有機溶媒中である程度の操作を行うのに十分な安定性を示します。H末端シリコンの反応性について、引き続き多くの研究が行われ、有機分子をシリコン表面に共有結合的に付着させるための溶液および気相による一連の方法の開発につながりました。現在では、広範囲に及ぶ末端機能を備えた単分子膜の形成だけでなく、連結基(Si-C、Si-O、Si-N)の性質を変えることも可能です3,4。これらの化学的な性質は、Si(100)(マイクロエレクトロニクス業界で最も一般的に使用される基板)など、他の水素末端シリコン基板のほか、多孔質シリコン、ナノワイヤー、およびナノ粒子の官能化にも用いられてきました。

ペルオキシ化合物の熱分解から始まった、単分子膜の形成に関する最初の報告に続く研究により、末端アルケンは熱的条件下5でも、光化学的条件下6でも、ラジカル開始剤を必要とせずにH末端シリコンと反応することが明らかになりました。これらの反応は、図1に示すラジカル連鎖反応のメカニズムによって進行することが示されました。最初のSiラジカル(ダングリングボンド)が形成されると、Si-C共有結合が形成されて炭素-炭素二重結合が切断され、炭素中心ラジカルが形成されることにより、アルケンはこの部位で直ちに反応します。次にこのラジカルは、隣接するシリコンから水素原子を引き抜いて(実質的に[1,5]水素原子のシフト)、新しい反応性シリコンダングリングボンドを形成することができ、プロセスが持続されます。部分的に反応した表面の走査型トンネル顕微鏡写真(図1参照)は、この反応が確かに不規則形状の島形成(これは、連鎖反応の疑似ランダムウォーク様の進行と一致しています)により進行していることを示しています7,8。一方、反応はラジカル連鎖反応を通して広がりますが、最初のSiラジカルの形成メカニズムは大きな議論の対象となっています。Si-H結合を光化学的または熱的な誘起によって直接切断するには、波長が160 nm未満のフォトンか、または300℃を超える温度が必要ですが、溶液相ヒドロシリル化反応の代表的な条件では、約300 nmのフォトンと100~160℃の範囲の温度が関係します。アルケンとSi-Hとの気相光化学反応(185 nmの照射を使用)の実験では、開始化学種として、アルケンの光分解によって生成されたアルキルラジカルが関係していました9。熱反応の場合、微量の酸素が開始剤になっている可能性があります。分子酸素がHを引き抜きシリルラジカルが生成することは、実際に分子トリス(トリメチルシリル)シランで観察されており10、これはH-Si(111)表面との興味深い分子レベルの類似を示しています。このプロセスの活性化障壁は、約130 kJ/molと計算されていますが11、これは、この経路によって、100℃を超える温度で観察される反応が説明できることを示しています。溶液相光化学反応(特に可視光によって開始される反応)のメカニズムは、未解決の問題です。

アルケンとH-Si(111)との反応

図1アルケンとH-Si(111)との反応は、Chidseyと共同研究者が最初に示唆したラジカル連鎖反応5によって進行します。この反応を上に図式化しました。部分的に反応した単分子膜のSTM映像は、単分子膜の成長が、この連鎖反応の疑似ランダムウォーク進行から生じる不規則な形状の島が成長することによって進行することを示しています。同様の形態は、溶液中の反応8、447 nmを30分間照射したデセンとの反応)または気相中の反応9、185 nmを30分間照射したヘキセンとの反応)

アルケンとH-Si(111)との反応によって形成される単分子膜は、金の上のチオール単分子膜に例えて、しばしばシリコン表面上の「自己組織化」膜と呼ばれます。しかし、STMの画像から、シリコン上の単分子膜には、金表面上のチオールベースの単分子膜に見られる規則領域がないことが分かります。規則性がないことは、次の3つの要因によるものです。1)Si-Cの強い共有結合により、一度表面に結合した分子の拡散が妨げられる、2)Si(111)上のSi原子の間隔(0.385 nm)とアルキル鎖の直径(0.42 nm)の違いから、全てのSi原子がアルキル鎖を結合できるわけではない(代表的な√3R30構造では、Au(111)上の間隔が0.5 nmであるのと比較のこと)、3)ラジカル連鎖反応の自己限定的な疑似ランダムウォーク進行。最後の要因は、ラジカル連鎖反応によって進行する改質反応に特有のものですが、最初の2つの要因によって、アルキルグリニャール12やジアゾニウム化合物との反応など、他の経路で形成されるアルキル単分子膜の規則性の程度が制限されます13

これらの単分子膜の密度(飽和吸着)も、多少は議論されてきました。前述の立体規制のために、メチル基のみが、利用可能な全てのシリコン部位を占有(すなわち完全な単分子膜を形成)可能です。これより長いアルキル鎖(8~18個のメチレン基)の吸着率を実験から推定した値は、0.30~0.45 ML(すなわち、最初のSi-H結合の30~45%がアルキル鎖と置換)となっています7。Si(111)上の吸着率0.4 MLは、1分子あたり32 Å2の面積に相当します。これは、金基板上のSAMまたは最密Langmuir-Blodgett膜で得られる約21 Å2という密度よりかなり小さい値です。

これらの単分子膜は化学的に非常に強固で、各種溶媒(水、クロロホルム、希塩酸など)中での煮沸や超音波処理に耐えます。Si-C結合によって形成された単分子膜は、一般にフッ化水素酸に浸漬したときに安定しますが、このやり方ではSi-O-C結合によって付着したアルキル鎖が除去されます。アルキル単分子膜そのものは非常に安定ですが、下層のシリコン基板の劣化については、特にシリコン表面は非常に酸化されやすいと知られていること考えると、あまり注目されていません。注意深く調製された表面でさえ、そのX線光電子分光(XPS)スペクトルは、常に顕著なO 1s内殻準位信号を示します。これは0.1~0.5 mLの酸素に相当し7、Si-Siバックボンドへの酸素挿入により生じたものと考えられます。約103 eVで、Si 2p内殻準位のシフトがないことは、多くの場合シリコンが酸化していないことを示すものと言われます。しかしこの特徴は、酸化の後期段階を示すSiO2(+4酸化状態のSi)の形成と関連付けられます。一方、各Si原子が利用可能な3つのバックボンド中の1つに酸素原子(すなわち1 mLの酸素)を挿入しても、Si 2p準位のシフトは約1 eVに過ぎず、これは、報告されているほとんどのXPSスペクトルで分解するのが難しいと考えられます。低レベルの酸化でも、電気的に活性な欠陥を生じることがあるため(以下を参照)、これらの単分子膜での酸素濃度の低減は課題として残っています。長期的な安定性の点では、アルキル末端化は、不動態化されていないH末端表面と比較して、酸化の進行を大幅に遅らせます。ただし、特に水溶液環境ではある程度の酸化が見られます。これは、単分子膜が不規則で最密ではないことを考えると驚くべきことではありませんが、緩衝水溶液への長時間の浸漬が必要なバイオセンサー用途にこれらの単分子膜を使用したときに、問題が生じる可能性を示唆するものです。

官能性単分子膜と生体分子の固定化

メチル末端単分子膜は不動態化と化学的安定化に役立ちますが、この末端基は反応性が低いため、表面の物理的または化学的特性をさらに操作することは困難になります。より複雑な有機または生物有機構造体を界面に組み込むには、これらの分子を表面に結合させる新たな戦略が必要です。一般的な方法として、一端を表面に結合させ、もう一方の末端基をその後の反応に利用するという、二官能性分子と表面との反応があります。しかし、両方の末端基が表面と反応したり、混合末端を持つ単分子膜が形成されたりしないように注意しなければなりません。多くの場合、目的とする官能性を得るには末端基の一方を保護する必要があります。例えば、アミノ末端単分子膜は、DNAやタンパク質などの生体関連分子の結合に有用です。ただし、アミン基は特に紫外線照射下でH末端表面と直接反応することがあるため、保護しなければなりません。一般的な保護基はtert-ブトキシカルボニル(t-Boc)で、これはトリフルオロ酢酸(TFA)による処理で除去できます。この経路で作製されたアミン末端単分子膜は、チオールで改質したDNAオリゴマーを、ヘテロ二官能性架橋剤を使用してシリコン表面に付着させるために使用されてきました14

一方、アルケンのエステル、酸、およびエポキシ化合物は、最初にアルケン末端で反応するようで、末端基はその後の反応に利用可能な状態なので保護を必要としません15-18。ウンデシレン酸がアルケン末端と優先的に反応するという観察結果は、シリコンは酸素親和性で、熱力学的にはカルボン酸基と反応しやすいことから、いささか予期しなかったものでした18。アルケニル末端との優先的な反応性は、求核メカニズムではなくフリーラジカルのメカニズムと合致します。酸官能基は、N-ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)で図2に示すように活性化でき、アミン標識分子との結合を促進します。この方法は、オリゴヌクレオチドのほか、メトキシテトラエチレングリコール(TEG)(表面への生体分子の非特異的結合を阻止することが知られている化合物)を付着させるために使用されてきました18図2に見られるとおり、FTIRは、この反応順序を確認するのに特に有効な探索方法となります。カルボニル伸縮モードは、NHS活性化によって、遊離酸に特有の1715 cm-1の単一吸収から、スクシンイミジルエステルに帰属する1815 cm-1、1787 cm-1、および1744 cm-1のピークに特性が変化することが観察されています。(TEG)アミンと反応するとNHSピークが消滅し、アミドのカルボニルとCHN振動に帰属する1650 cm-1と1550 cm-1の新しいピークに置換することが観察されています。

シリコン表面へのアミン標識分子の付着についての一般的な多段反応

図2シリコン表面へのアミン標識分子の共有結合的な付着についての一般的な多段反応スキーム18。減衰全反射(ATR)配置で得られた基準線補正済みFTIRスペクトルは、単分子膜がさまざまなステップ、すなわちH末端化に続き、ウンデシレン酸(UDA)との光化学反応、NHS活性化、およびテトラエチレングリコール(TEG)アミンとの反応を経ると、その振動モードが変化することを示しています。

生体分子や他の大きな錯体分子を付着させるには、固定しようとする分子が一般にアルキル鎖よりはるかに大きい面積を占めるため、反応部位の密度を制御する能力を備えることが有用です。これは、アルケンエステルの反応の場合に実証されており16、そこでは反応基の濃度を1-アルケン溶液中の「活性」分子を希釈するだけで調整しました。反応基の取り込みは、2つのアルケン比にほぼ対応することが示されましたが、これらの反応基が無秩序に分布しているのか、クラスター状なのかは未解決の問題として残っています。

電子的特性

単分子膜形成用の基板としてシリコンを用いる主な動機には、界面での電荷再分配に関係する結合事象や、反応により誘起される長期間の電界効果を利用することがあります。この電界効果が生じるのは、金属とは対照的に、半導体中では電界がかなりの深さまで貫通し表面領域付近のエネルギー準位をシフトさせるためです。表面に荷電分子または極性分子が吸着されると、電子状態がシフトし(バンド曲がりと呼ばれるプロセス)、電界効果トランジスタ(MOSFET)の伝導度を外部電界で制御するの同じように基板の伝導度が変化するものと考えられます。原理的には、この効果を利用して化学種や生物学種を標識無しに検出できます。

水素末端化シリコン表面は、電気的活性な表面状態が低密度な界面なので、吸着および反応事象などにより誘起された電界効果を検出するのには理想的な系です19。表面状態は、半導体中の通常は禁制帯である領域内に形成された許容エネルギー準位で、自由キャリアに対するトラップとして作用し、外部電界に対する基板の感受性を低下させることがあります。電気検出用途に有用な単分子膜では、単分子膜作製中にこのような電気的活性な表面状態が形成されることを最小限に抑えなければなりません(すなわち、H末端表面で観察されるこれらの状態の密度を低く保つ必要があります)。バイオセンシング用途でのもう1つの要件は、水性緩衝液に長時間浸漬したときにも、表面状態の密度を低く保たなければならないことです。

ケルビンプローブによる表面光起電力(SPV)測定は、表面電荷によるバンド曲がりを非接触で求める方法です20。光により生成した電子正孔対は、バンド曲がりの原因である表面電荷を遮蔽してバンドを平坦化する(光強度が十分高い場合)作用があり、暗所と照明下における表面電位の違いは、バンド曲がりの大きさに対応します。図3に見られるように、H末端表面は一般に光起電力が低く(<20 mV)、ここで用いた低ドープ(~1×1015 cm-3)ウエハの場合、予測どおり約1×1010 cm-2の電気的に活性な欠陥のレベルに相当します。アルキル単分子膜が形成されると、一般にSPVが60~100 mVまでわずかに上昇するのが認められます。このわずかなレベルのバンド曲がりは、<5×1010 cm-2というトラップされた電荷の密度に対応します。これは、官能化反応中の好ましくない界面酸化によって生じる可能性があります。SPVは、短時間のHF浸漬によって最初のH末端表面での値近くまで低減できます(このため、バックボンドへの酸素挿入によるSi-O-Si結合は切断されますが、前述のとおり、単分子膜は損なわれません)。これらの表面の安定性を精査するために、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)溶液に浸漬させたときのSPVの上昇を調べました。図3の通り、SPVはPBS溶液に1時間浸漬した後、かなり上昇するのが観察されます。PBS中で電気的に活性な欠陥が増加することも、これらの表面の電気化学的インピーダンスに関する研究で注目されてきました21

Si(111)上のさまざまなアルキル単分子膜の表面光起電力

図3Si(111)上のさまざまなアルキル単分子膜の表面光起電力。左上の図は、光化学反応とその後に続くのPBS緩衝液への浸漬、およびHFへの浸漬によってデシル単分子膜が形成されたときのSPVの変化を示しています。SPVの上昇は、界面にトラップされた電荷量の増加を示しています。一方、右の棒グラフに示したとおり、ペンチルグリニャールとウンデシレンエチルエステル単分子膜(UDE)との反応により形成された分鎖表面(Gen1)は、PBS緩衝液に長時間浸漬しても安定で低いSPVを維持していることがわかります。

これらの単分子膜が、水溶液中で電気的に活性な欠陥の密度を低く維持する能力を改善するために、筆者らは表面上のアルキル鎖の密度を分鎖反応により事実上2倍にする方法を開発しました。前述のとおり、シリコン上に作製された単分子膜の密度は、一般に最密アルキル単分子膜の密度のわずか50%です。ところが、エステル末端単分子膜は、アルキルグリニャールと反応して図3に示す分鎖構造を形成し16、約0.8 mLというアルキル鎖の実効被覆率が得られます。これらの表面安定性をテストすると、PBSに長時間浸漬してもSPVは低く維持されます。

シリコン上の単分子膜の応用

官能性単分子膜を制御形成する方法の開発、およびその結果得られるシリコン/有機物構造体の特性の理解が進んだことで、これらの単分子膜に基づくハイブリッド電子デバイスやセンサーを設計および製造する幅広い機会が開かれました。これまでに概要を述べた種々の官能化方法を用いて、現在では、広範なシリコンベースの構造体およびデバイスを改質できるようになりました。分子エレクトロニクスや化学/生体分子センシングなど多様な用途で、これらの単分子膜の有用性の実証が急速に進んでいます。例えば、シリコンに付着した酸化還元活性なポルフィリン分子の単分子膜で、分子スケールのメモリー用途に有望な電荷蓄積特性が実証されました22。センシングの観点からは、Siマイクロカンチレバーが、溶液中のクロム酸イオンを検出するために、第四アンモニウム末端を持つ強固な単分子膜によって改質されました23。Si(111)24とシリコンナノワイヤー25両方の官能化H末端表面上で、オリゴヌクレオチドのハイブリッド形成が検出され、生体分子の無標識な電気的検出用プラットフォームとしての、これらの単分子膜の可能性が示されました。

要約すると、シリコン表面、ナノ構造、およびデバイス上の単分子膜の将来は、基礎科学研究と実用的な応用の両方について、可能性に満ちていると考えられます。大きな進歩が達成されてきましたが、未解決の問題が多く残っています。この分野の研究が活発に続けられ、表面科学と有機化学が修練し潜在的可能性が継続して実現されることを期待します。

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