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マイクロフォトケミカルリアクター

はじめに

近年、光レドックス触媒と可視光を利用した可視光応答型反応の研究が進み、これまで実現していなかった新規合成法が次々と報告されています。この手法は、光触媒反応ならではの新たな有機変換反応が創出される可能性が高いというだけでなく、従来のUV光にくらべて消費電力が少なく扱いが容易なLEDライトを使用できることも大きな魅力です。

一方で、マルチバイアルリアクターで均一な照射を維持するのが困難であることから、多くのラボにとって複数の光化学的変換を同時に調べる研究戦略は簡単に利用できるものではありませんでした。Sigma-Aldrichでは、Tehshik Yoon研究室の協力を得て、可視光応答型反応を簡単に実施できるマイクロフォトケミカルリアクターALDKIT001)を発売しました。

本製品では、探索段階のスクリーニングや反応条件最適化のためにシンプルかつ効率的なプラットフォームを用いることで、ボトルネックの解消を目指しています。16バイアルサンプルホルダーは、各バイアルに均一にLED光を照射することができるように設計されており、多くの一般的光触媒の吸収極大波長に調整されたLEDが標準装備されています。

フォトケミカルリアクター

図1.フォトケミカルリアクター

特長

  • 全16バイアルへの均一な光照射による高い再現性と、不均一な光子密度から生じるスクリーニングアーティファクト(システム由来のノイズ)の抑制
  • 16バイアルのサンプルホルダーにより効率的な探索段階のスクリーニングが実現
  • 光触媒の一般的な吸収極大波長に調整されたLEDストリップ

主な利用例

Yoonフォトリアクター

図2.Yoonフォトリアクター

データをご提供いただいたYoon教授に感謝いたします。

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参考文献

1.
Lin S, Ischay MA, Fry CG, Yoon TP. 2011. Radical Cation Diels-Alder Cycloadditions by Visible Light Photocatalysis. J. Am. Chem. Soc.. 133(48):19350-19353. https://doi.org/10.1021/ja2093579
2.
McNally A, Prier CK, MacMillan DWC. 2011. Discovery of an -Amino C-H Arylation Reaction Using the Strategy of Accelerated Serendipity. Science. 334(6059):1114-1117. https://doi.org/10.1126/science.1213920
3.
DiRocco DA, Dykstra K, Krska S, Vachal P, Conway DV, Tudge M. 2014. Late-Stage Functionalization of Biologically Active Heterocycles Through Photoredox Catalysis. Angew.Chem. Int. Ed.. 53(19):4802-4806. https://doi.org/10.1002/anie.201402023
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