幹細胞マーカーおよび抗体
図1A.
図1B.
図1C.
胚性幹細胞は胚発生時に分化して、外胚葉、内胚葉、中胚葉という3胚葉を生じさせ、それらから、最終的に全組織や器官が形成されます。例えば、外胚葉背側は神経外胚葉へと分化し、その後、神経胚形成を経て大脳化へと進み、最終的に中枢神経系へと発達します。神経幹細胞は、ニューロン形成過程において神経細胞、アストロサイト(星状膠細胞)、およびオリゴデンドロサイト(乏突起膠細胞)などの多様な神経細胞型を生成させる多能性細胞です。
図2A.
図2B.
図2(A、B)。SOX2は、胚発生時には持続的に発現しており、最初に着床前胚の胚盤葉上層に、その後は主として原腸陥入後の中枢神経系にみられます。モノクローナル抗SOX2(AMAb91307)を用いたIHC染色では、マウス胚の発生中の眼(A)および神経管(B)で核陽性が認められます。
成体幹細胞
成体(または体性)幹細胞は、出生後の生物のさまざまな組織で認められます。成体幹細胞は、分化する細胞型(多分化能)が限定されており、起源となる組織の典型的細胞のみを生成します。前駆細胞とともに、そのような細胞は成体組織における正常な細胞のターンオーバーに関与し、修復系として機能すると考えられます。
図3A.
図3B.
図3C.
図3(A、B、C)。PAX6は、眼の発生全般において重要な転写因子です。 モノクローナル抗PAX6(AMAb91372)を用いたIHC染色では、マウス胚の発生中の眼(A)および成体ラット網膜(B)に陽性が認められます。HEK-293細胞のICC-IF染色では、核における免疫反応性が認められます(C)。
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