最も一般的なHPLCトラブルの特定とその解決策
HPLCメソッドの開発はカラム技術と装置の進歩により改善されてきましたが、それでも問題は発生します。このガイドでは、代表的なHPLCトラブルを挙げ解決する方法を述べます。
お使いのシステムがモジュール式システムであってもそれより高度なユニットであっても、HPLCシステムの重要な部分は変わりません。システム全体の性能に影響を及ぼす問題は、それぞれのコンポーネントで発生する可能性があります。ここではいくつかの共通的な問題について論じ、それらの解決法を使いやすい表形式で示します。
HPLCトラブルの確認
HPLCシステムでは、多くの発生源で問題が発生することがあります。まずトラブルを明確にした後、発生要因を特定します。
表1を用いて、どこに問題が起きているのかを確認します。一般に、消去法でトラブルを特定し、解決します。。
移動相におけるトラブルの回避
多くの場合、クロマトグラムの感度やベースライン、ノイズ、またはスパイクの上昇は移動相に原因があります。グラジエント溶出液の場合、移動相のコンタミは特に面倒です。コンタミ成分の濃度が上昇するにつれてベースラインが上昇し、疑似ピークが発生する可能性があります。
逆相分析で最も一般的な汚染源は水です。移動相を調製するときは、高純度の蒸留水または脱イオン水しか使用してはなりません。しかし、一般的な脱イオン装置の中には有機物のコンタミを出すものがあります。こういったコンタミを除去するには、脱イオン水を活性炭や予備C18カラムに通します。
溶媒、塩、イオンペア試薬、塩基、および酸調製剤はすべてHPLCグレードのものを使用してください。低品質の溶媒の洗浄には時間がかかり、微量のコンタミが残留しがちです。高感度紫外または蛍光検出器を使用すると、こういった微量のコンタミが問題を起こすことがあります。
多くの水性緩衝液はバクテリアや藻が繁殖しやすいため、直前に調製して使用前に(0.2 µmまたは0.45 µmフィルターで)ろ過します。ろ過することにより、ベースラインにノイズを生じさせたりカラムを詰まらせたりする可能性がある粒子も除去されます。水性緩衝液に約100 ppmのアジ化ナトリウムを添加して微生物の繁殖を防ぎます。あるいは、エタノールやアセトニトリルなど、20%以上の有機溶媒を水性緩衝液に混合することもできます。
システム内で気泡が発生するのを防ぐには、移動相からガスを抜きます。一般に、インラインのデガッサーが最初の選択肢になりますが、移動相に揮発成分が含まれていない場合はヘリウムを注入することもできます。
イオンペア試薬は注意して使用します。試薬の鎖長と濃度の最適値は、分析ごとに決めなければなりません。濃度は最小0.2 mM、最大150 mM、またはそれ以上にできます。一般に、濃度を上げたり鎖長を長くしたりすると保持時間が長くなります。高濃度(> 50%)のアセトニトリルやその他いくつかの有機溶媒を使うと、イオンペア試薬が沈殿することがあります。また、イオンペア試薬の塩には水に不溶で沈殿するものがあります。長鎖長のスルホン酸(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム)が存在する場合は、カリウム塩含有緩衝液ではなくナトリウム塩含有緩衝液を使って沈殿を防ぎます。
トリエチルアミン(TEA)、トリフルオロ酢酸(TFA)といった揮発性の塩基および酸調製剤は、化合物の回収率を上げて分析を進めたい場合に有用です。これらの調製剤を使用すると、イオンペア試薬に関連する問題を避けることもできます。緩衝液に添加できる濃度はTEAで0.1~1.0%、TFAで0.01~0.15%です。ある種の化合物では、濃度を上げるとピーク形状は改善されますが保持時間が変わる可能性があります。
アイソクラティックモードで使用する移動相の再利用が、溶媒のコスト削減、廃棄量の減少、および移動相調製時間の短縮手段として一般的になってきました。溶媒回収装置は、マイクロプロセッサー制御の切替バルブを使用してピーク検出時に溶媒を廃棄側に流します。選択した閾値をベースラインが下回ると、汚染されていない溶媒が溶媒リザーバーに戻されます。
図A.HPLCシステムのコンポーネント
ポンプトラブルの確認
ポンプは、幅広い条件で溶媒を一定流量でカラムに流さなければなりません。HPLCポンプは、シングルピストン、デュアルピストン、シリンジ、またはダイアフラムポンプの設計を取り入れています。
多くの場合、ポンプシステムの問題は見つけることも修正することも容易です。よくある現象には、保持時間のばらつき、ベースラインのノイズ、クロマトグラムのスパイクがあります。ポンプのフィッティングやシールに漏れがあると、良いクロマトグラフィーが得られません。ポンプの接続部に塩が溜まっているのは、漏れの兆候です。緩衝液の塩は毎日新鮮な脱イオン水でシステムから洗い流す必要があります。。お使いの装置に関する特定の問題を切り分けて修理するには、操作マニュアルのトラブルシューティングセクションとメンテナンスセクションをご参照ください。ポンプのシールは定期的に交換する必要があります。問題が発生する前に定期メンテナンスを実施する必要があります。
インジェクター・注入溶媒
インジェクターは、溶媒の流れが止まるのを最小限に抑えて試料をすばやく系内に導入します。現在のHPLCシステムは、可変ループ、固定ループ、およびシリンジタイプのインジェクターを使用しています。これらの動力源は手動、空気圧、または電気です。
インジェクターに関する機械的な問題(漏れ、キャピラリーチューブの詰まり、シールの摩耗など)は、見つけやすく解決しやすい問題です。インジェクターシールの物理的な劣化によるカラムフリットの詰まりを防ぐには、プレカラムフィルターを使用します。注入の再現性がないといったその他の問題は、解決するのがやや難しくなります。
ピークの高さが変わる、ピークが割れる、ピークの幅が広いといった問題は、試料ループが完全に充填されていない、注入した溶媒が移動相と相溶性がない、または試料の溶解度が低いために発生することがあります。できる限り、試料を溶解して移動相に注入してください。溶解できない場合は、移動相より溶出強度が低い注入溶媒を選ぶようにします(表3)。オートサンプラーの中には、別のシリンジ洗浄溶液を使うものがあることに注意してください。洗浄液には、移動相と相溶性で移動相より弱いものを必ず使用して下さい。これは逆相分析と順相分析を切り替えるときに特に重要です。
カラム保護
移動相インレットフィルター、インジェクタープレフィルター、プレカラムフィルター、およびガードカラムはほとんどの装置に必須の部品ではありませんが、複雑な分離に関連する問題を大幅に減少させます。すべての試料を0.45 µmまたは0.2 µmのシリンジフィルターでろ過することを推奨します。ガードカラムを使用することを強く推奨します。
フィルターとガードカラムは、粒子と強く保持される化合物が分析カラム上に堆積するのを防ぎます。こういった使い捨て製品の耐用年数は移動相組成、試料純度、pHなどによって決まります。これらの部品にコンタミが溜まるか、または粒子が詰まるにつれて圧力が高まり、ピークが広がったり割れたりします。その例として、図Bにガードカラムを使用したときの明らかなケースを示します。
図B.Supelガードカラムはお使いの分析カラムの寿命を延ばします
分析カラムを最大限に利用する
カラムに含まれるものが結合逆相/順相、イオン交換、アフィニティー、疎水相互作用、サイズ排除、樹脂/シリカベース充填のいずれであっても、分析カラムに関する最も一般的な問題は劣化です。劣化現象は、ピーク形状の悪化、ピークの分割、ショルダー、分解能の低下、保持時間の短縮、および背圧の増加です。こういった現象は、コンタミがフリットまたはカラム入口に堆積したか、充填ベッドに空隙、溝、または窪みがあることを示します。
劣化はカラムの効率が高いほど顕著に見られます。例えば、0.5ミクロンのフリットで保持した3ミクロンの充填物は、2ミクロン以上のフリットで保持した5または10ミクロンの充填物より詰まりやすくなります。各カラムを最大限に利用するには、適切なカラム保護と試料調製が必須です。
カラムに試料を多く注入すると、ピーク形状が悪化したりその他の問題が発生したりすることがあります。
代表的なカラムのキャパシティー
カラムのキャパシティーはさまざまな要因で決まりますが、カラム上の分析対象物質の総量の代表値は以下のとおりです:
検出器問題の解決
検出器問題は電気系と機械/光学系の2種類に分かれます。電気系の問題は機器メーカーに連絡する必要があります。機械/光学系の問題は多くの場合フローセルに行き当たります。検出器関連の問題には、漏れ、気泡、セルのコンタミなどがあります。一般に、これらによってクロマトグラムにスパイクやベースラインノイズが出たり、感度が下がったりします。
いくつかのセル、特に屈折率検出器用のセルは圧力に敏感です。メーカーの推奨値を超える流量や圧力で使うとセルウィンドウが壊れるおそれがあります。古いランプ、故障したランプや、立ち上がり時間、ゲイン、または減衰が不正確な検出器を使用すると、感度が落ちてピーク高さが失われます。ケーブルの誤接続や逆接続も問題の原因になることがあります。
カラムヒーター・レコーダー
こういったコンポーネントがシステムに問題を起こすことは滅多にありません。これらについてはトラブルシューティング表(表1)で触れます。
正確な記録
ほとんどの問題は急に発生するのではなく、徐々に進行します。したがって、正確な記録をつけることが多くの問題を検出して解決するのに極めて重要です。
受け取るカラムはすべて受領時に評価し、それ以降は決まった間隔で評価します。カラムの効率、使用した移動相、ランプ電流、ポンプ性能などの履歴を書面に記録しておくことにより、お使いのシステムの性能をモニターできます。
記録は、シリカカラムに水を入れたり、有機溶媒を加えすぎて緩衝液に沈殿が生じたりするミスを防ぐのにも役立ちます。多くの分析担当者がHPLCシステムに何らかの変更を加えます。信頼できる記録は、変更したことが問題の原因でないことを確かめる最良の方法です。ポンプ、検出器、自動サンプラー、およびデータシステムについては、お使いの装置のマニュアルにあるトラブルシューティングガイドをご参照ください。
HPLCトラブルの索引
推奨事項
お使いの機器マニュアルの中のメンテナンスセクションとトラブルシューティングセクションの参照をお勧めします。最近のHPLCシステムには、装置内部の問題領域を切り分けるのに役立つ自己診断機能を持つものが多くあります。カラムやお使いの分析に関連してなかなか解決しない問題があれば、Supelcoのテクニカルサービス部門にお問い合わせください。
本ガイドの残りのページには、分解能、保持性、または選択性が失われた後でカラムの性能を回復させる手順、カラムのハードウェア問題を予防および解決する方法に関する提案、ならびにSupelcoカタログから選んだカラム保護製品を示します。カラムの寿命を延ばし、一般にHPLCまたはFPLC®分析を簡素化または改善する全アクセサリー製品については、カタログをご覧ください。
最後に、HPLCおよびFPLC製品に関する追加資料については、電話でご請求いただくか、ChromFaxサービス(技術資料にすぐにアクセス可能、無料)をご利用ください。
お使いのカラムの性能回復
以下の手順により、試料のコンタミによって性能が劣化したカラムが若返るはずです。
カラムを外して逆にし、検出器ではなくポンプにつなぎます。1500~4500 psiの(ただし、メーカーの取扱説明書にある最大推奨圧力を超えない)カラム背圧を発生させる流量を使用し、この表にある適切な洗い流し手順に従います。SUPELCOSILカラムの場合は、テストミックスを用いてデータシートに挙げられた条件で分析します。効率、対称性、および容量はテストシートにある値の10~15%以内にする必要があります。そうならない場合はカラム入口を詰め直すか、またはカラムを交換します。
注記:表2に挙げた体積は、カラム体積が4.15 mLである25 cm x 4.6 mm内径のカラムに対するものです。25 cmより長いまたは短い4.6 mm内径のカラムを回復する場合は、表2のすべての体積に25に対するカラム長さの比を掛けます(例えば15 cmのカラムであれば、表2の体積の15/25(= 0.6)倍)。内径が4.6 mm以外のカラムを回復するときは、表2のすべての体積に(4.6)2に対するカラム内径の2乗の比を掛けます(例えば内径3.2 mmのカラムであれば、表2の値の(3.2)2/(4.6)2= 10.24/21.16 = 0.48倍)。
極性溶媒に接する非結合シリカカラム
水、アルコールといった非常に強い極性を持つ溶媒を含む試料と移動相は、コーティングされていないシリカHPLCカラムを非活性化することがあります。そのため、カラム性能、特に溶質の保持と選択性に著しい影響が及ぶことがあります(図C2)。非極性溶媒で長時間にわたって洗い流してもカラム性能は部分的に回復するだけで、化学薬品が無駄になります。シリカ再生溶液は、トラップされた極性材料を除去してすばやくかつ安価にシリカカラムの性能を回復させます。この溶液をポンプにより4 mL/分の流量で10分間にわたって劣化したカラムに流した後、2 mL/分の流量で10分間にわたって移動相で洗い流します。シリカカラム評価用テストミックス(カタログ番号 58281)を用いてカラム性能を評価します。性能は、極性溶媒を導入する前と実質的に同じはずです(図C3)。
図C.再生溶液がシリカカラムの性能を回復します
カラムテストミックス
HPLCカラム用性能評価ミックス
しっかり規定されたテストミックスを用いれば、クロマトグラフィー問題のトラブルシューティング、システム効率の最適化、および性能を知りたい条件でのカラム評価が可能です。テストミックスは光分解を防ぐために琥珀色のアンプルで出荷され、適切な使用法と結果の解釈法が書かれた指示書が付属しています。
カラム専用またはアプリケーション専用のミックスを選んでください。テストミックスの広範な選択方法については、カタログをご覧いただくか、またはテクニカルサービス部門に電話でお問い合わせください。
カラムのハードウェア問題を防いで解決する
漏れを防ぐ
漏れはHPLC分析でよく発生する問題です。お使いのシステムでの漏れを最小限に抑えるために、異なるメーカーのハードウェアおよびフィッティングと入れ替えないでください。適合しないフィッティングを最初は無理に合わせることができても、分離に問題が見られ、結合を繰り返すと最終的にフィッティングに漏れが発生する可能性があります。どうしても入れ替える必要がある場合は、適切なアダプターを使い、次に進む前にすべての結合部で漏れをチェックしてください。
高濃度の塩(>0.2 M)と腐食性の移動相を使うと、ポンプのシール効率が下がることがあります。インジェクターローターシールの寿命も、移動相の条件、特に高pHでの動作に依存します。イオンペア試薬を長期間使用すると、ポンプピストンの潤滑効果によってシール部でわずかな漏れを生じることがあります。シールによっては、特定の溶媒でうまく機能しないこともあります。厳しい条件でポンプを使用するときは、その前に装置メーカーの仕様書をご覧ください。シールの交換についてはポンプマニュアルのメンテナンスセクションをご参照ください。
カラムフリットの詰まりを取る
カラムフリットの詰まりはHPLCでよく見られるもう1つの問題です。最初からこの問題を最小限に抑えるには、プレカラムフィルターとガードカラムを使用します。
入口を洗浄するにはまずカラムを外し、逆にして(検出器ではなく)ポンプにつなぎます。標準流量の2倍の流量で溶媒をポンプで流します。入口フリットにある少量の粒子状物質を除去するには、カラム体積の約5~10倍量の溶媒で十分のはずです。洗浄したカラムの性能を標準テストミックスで評価します。
カラム入口のフリットを交換する
溶媒で洗い流しても(上記参照)、リカバー(表2)でもカラムの性能が回復しないことがあります。カラムが問題の原因であると切り分けていて、その他のリカバーがうまくいかない場合は、充填物の内部に空隙があったり、入口フリット上にしつこい詰まりがあったりすることがあります。
最後の手段としてカラムの入口端部を開けます。注意:入口端部を開けると充填ベッドに永久的な損傷が残り、出口端部を開けたときにさらに大きな損傷が残ることがあります。カラムを開ける前にメーカーの説明書をよくご覧ください(樹脂充填カラムはどちらの端部も決して開けてはなりません)。
カラムを開けるには以下の手順に従ってください。
- カラムをシステムから取り外します。カラムから充填物が漏出しないように、以下のステップはできるだけすばやく行ってください。
- 万力とレンチ、またはレンチを2本使って、入口端部のフィッティングを注意して取り外します(図D)。フリットがフィッティング内に残っている場合は、フィッティングを硬い表面で軽く叩いてフリットを取り外します。フリットがカラム上に残っている場合は、持ち上げるのでなく滑らせて取ります。そうすれば充填ベッドの完全性が保たれます。
モジュール式カラムの場合は専用ツール(カタログ番号 55216など)でフリットキャップを取り除く必要があるかもしれません。 - 古いフリットを検査します。適切に設置したフリットであれば、フリットをステンレス鋼管に押し付けたときにカラム側のエッジ周りにリングが残ります。リングが残らないのは、フェルールの設置位置が配管端に近すぎることを意味している可能性があります。その結果、結合部が緩くなってシリカが漏れたり、混合室として動作したりする可能性があります。
- 充填ベッドを検査します。凹んだり砕けたりしていたら新しいカラムが必要になります。
- フリットを交換します。
- エンドフィッティングを交換します。指で締め付けた後、レンチで1/4回転分だけ締め付けます。
図D.代表的なHPLCカラムの設計
溶媒とその他の移動相成分から粒子とガスを除去して装置とカラムを保護します。ナイロン66膜フィルターは、HPLCで一般的に使用されるどの溶媒にも対応します。
ろ過装置1
(1000 mL横管付きフラスコに接続)
250 mLガラス製リザーバー、ファネルベースおよびストッパー、クランプ、ステンレス鋼製ホルダーおよびふるい、テフロンガスケット10枚、Nylon 66フィルター(47 mm、孔径0.45 µm)50枚を含みます。
ろ過装置2
(アスピレーター管に接続)
250 mLガラス製リザーバー、34/45テーパー付きファネルベース、34/45テーパー付き1000 mLフラスコおよびガラス製キャップ、クランプ、ステンレス鋼製ホルダーおよびふるい、テフロンガスケット10枚、Nylon 66フィルター(47 mm、孔径0.45 µm)50枚を含みます。
フィルター
プレカラムフィルターは、カラムフリットに堆積してピークを割ったり背圧を上げたりすることがある粒子状物質からHPLCカラムを保護するのに不可欠です。粒子の発生源は、移動相(特に、緩衝液が有機溶媒と混ざる場合)、ポンプとインジェクターシール、試料などです。5 µm以上の粒子を含むカラムを保護するには2.0 µmのフリットを、5 µm未満の粒子を含むカラムには0.5 µmのフリットを使用します。
Supelcoフィルター
直接接続;分析カラムとガードカラムを保護する
メルクのプレカラムフィルターは、最新のカタログに掲載されているあらゆるHPLCカラムやガードカラム、またはValco互換のエンドフィッティングを持つその他のあらゆるカラムに手締めで直接つなぐことができます。PEEK製キャップと本体、2 µmステンレス鋼製フリット。金属フリーシステムには、PEEK/テフロン交換フリット(カタログ番号 57430-U)をご利用ください
Valcoプレカラムフリット・スクリーンフィルター3
インライン設置。効率的な小デッドボリュームのフィルターが、カラム性能を下げることなくお使いのカラムを微粒子から保護します。交換可能な1/8" フリットは、0.5 µmの孔径で3 µmまたは5 µmのカラム充填剤を保護します。交換可能なふるいの孔径は2 µmです。高ろ過容量(ほとんどの用途)のフリットフィルターか、または小デッドボリュームの(微小径カラムに使用するものなど)スクリーンフィルターのいずれかを選択してください。外径が1/16" の配管に使用してください。1/16" フィッティングが付属しています。
Isolation Technologies社製プレカラムフィルター
インライン設置。高容量インレットフィルターがデッドボリュームとバンドの広がりを最小限に抑え、お使いのカラムを保護しながらカラム効率の損失を防ぎます。フリット空隙率:0.5 µm。図のように組み立てます。
SSI高圧プレカラムフィルター
インライン設置。316ステンレス鋼製フィルターディスク(孔径0.5 µm)は、カラムのエンドフィッティングを取り外さずに簡単に交換できます。最大動作圧力:15,000 psi(1054 kg/cm2)。1/16" 配管用。
SSI高圧プレインジェクターフィルター
ポンプとインジェクターの間に取り付け、移動相に対する最後のろ過を行います。簡単に交換できる316ステンレス鋼製フィルターエレメント(孔径0.5 µm)。最大動作圧力:15,000 psi(105 MPa)。1/16"外径配管用。10~32ネジ2。
Upchurch社製プレカラムフィルター
インライン設置。ステンレス鋼製本体に、不活性なポリエーテルエーテルケトン(PEEK)エンドフィッティング、および一方のPEEKエンドフィッティング内に0.5 µmまたは
2 µm PEEKフリット付き。
Rheodyneモデル7725および7725iインジェクター
Rheodyneモデル7725インジェクターでは1 µL~5 mLの試料を高い確度と精度で注入できます。頑丈でメンテナンスが容易な設計により、以下のような多くの先進的な特徴を持っています:
- 特許を取得した連続流設計(図を参照)により、LOAD(充填)からINJECT(注入)に切り替えたときに流れが中断しません。
- インジェクター前面の圧力ネジでシールを簡単に調整できます。
- ポートの角度が広い(30º)ため、フィッティングに容易にアクセスできます。
このインジェクターには20 µLの試料ループが含まれ、pH 0~14で動作するようにTefzelローターシールと交換できるVESPELローターシールとともに提供されます。工場設定値は5000 psi(345 bar)で7000 psi(483 bar)まで調整可能です。モデル7725iは内部位置検出スイッチを備えています。
モデル7725インジェクターはお使いのカラムの摩損を減らします
従来のHPLCバルブは試料注入中に流れを瞬間的に遮断するため、カラムに圧力衝撃が繰り返して加わります。Rheodyneの特許取得済みMBB(メークビフォアブレーク)設計では古い接続が切れる前に新しい接続が行われるため、流れが中断されません。
Optimize Technologies社製ポンプ交換部品
消耗しやすいポンプ部品の定期交換を含む予防メンテナンスプログラムは、コストのかかるダウンタイムをなくすのに役立ちます。当社が選りすぐった広範なOptimize Technologies社製チェックバルブ、シール、およびピストンは、ポンプメーカーの仕様を満たすか、またはそれを超えます。選りすぐった最新のポンプ部品については、最新のSupelcoカタログをご覧になるか、またはテクニカルサービス部門に電話でお問い合わせください。
SSI LO-Pulseダンパー
パルスダンパーはポンプの脈動を制御してベースラインの安定度を上げます。SSI LO-Pulseダンパーは、単ピストン往復HPLCポンプ(Altex 110A、Eldexポンプ、LDC MiniポンプVS、SSIモデル200および300など)に対応する特許取得済みユニットです。500 psi~6000 psi(35~420 kg/cm2)の圧力範囲で微量試料成分の定量分析の精度と検出限界を改善します。フィッティングとマニュアルが付属しています。
続きを確認するには、ログインするか、新規登録が必要です。
アカウントをお持ちではありませんか?