MILLIPLEX®マルチプレックスキットを用いたxMAP®Sheath Fluid PLUSとSheath Fluidの比較
Luminex®社は、xMAP®Sheath Fluid PLUSおよびDrive Fluid PLUSの新製品を開発しました。新しい組成では、従来の1種類のProClin™に替えて、アジ化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ジアゾリジニル尿素といった3種類の防腐剤が含まれています。PLUS製品の新しい組成により、安定性を高め、ProClin™の分解に関連した防腐効果のばらつきと変色を低減します。さらに、システムの流路を保護し、ProClin™防腐剤に対する薬剤耐性菌の発生を抑制します。MILLIPLEX®マルチプレックスアッセイにおける、従来のxMAP®Sheath Fluidと新しいxMAP ®Sheath Fluid PLUSの性能比較について説明します。
新しいxMAP®Sheath Fluid PLUSの組成
従来のSheath Fluidの組成には、1種類の防腐剤、すなわちProClin™が含まれていました。ProClin™防腐剤は、薬剤耐性菌が発生しやすく、長時間熱にさらされると分解しやすいです。新しいxMAP®Sheath Fluid PLUSとDrive Fluid PLUSには、アジ化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、およびジアゾリジニル尿素の3種類の防腐剤が含まれ、静菌作用、静真菌作用、および殺菌作用を示します。この組み合わせは、ProClin™防腐剤単独よりも有効性が高く、輸送時に外界温度に長期間さらされる場合にも適しています。Sheath Fluidの主要組成は従来のままであり、99%の水と1%のナトリウム/カリウム塩、リン酸塩、アジ化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ジアゾリジニル尿素から成る、希釈されたリン酸緩衝生理食塩水(PBS)です。表1に、従来のSheath Fluidのカタログ番号と、対応する新しいSheathおよびDrive Fluid PLUSのカタログ番号および製品名を示します。
材料と方法
この試験では、Sheath FluidおよびSheath Fluid PLUSの両方を用いて、4つのMILLIPLEX®マルチプレックスパネルのスタンダードとクオリティーコントロール(QC)を評価しました。
4つのMILLIPLEX®マルチプレックスパネルの標準曲線はデュプリケートで作成し、QCはn=4で解析しました。それぞれキットプロトコルに従って1枚の96ウェルプレート上に調製しました。さらに、96ウェルプレートは、Sheath Fluid用とSheath Fluid PLUS用に1枚ずつ調製しました。プレートをLuminex®200™システムで測定しました。データをBelysa® Immunoassay Curve Fitting Software(カタログ番号:40-122)で解析しました。
図1.Sheath Fluid(青)およびSheath Fluid PLUS(マゼンタ)を用いた4つのMILLIPLEX®パネルの標準曲線
各スタンダードポイントおよびバックグラウンドのデュプリケートでの% CVは10%未満でした(図2)。
図2.Sheath Fluid(青)およびSheath Fluid PLUS(マゼンタ)を用いた4つのMILLIPLEX®キットのスタンダードの% CV
さらに、Sheath Fluid PLUSとSheath Fluidを比較するために、QCデータもn=4で評価しました(表2)。QC値にはほとんどばらつきが認められず、指定したQCレンジに収まっていました。ここでは、各パネルの1つのアナライトのみのデータを示します。このデータは、それぞれのパネルの全アナライトを代表するデータです。
研究目的での使用に限定されます。診断目的では使用しないでください。
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