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Merck

SCDブロス

別名:カゼインソイブロス(CASO)、ソイビーンカゼインダイジェストブロス(TSB)、トリプトンソイブロス、ソイビーンカゼインダイジェスト培地(SCDM)

SCDブロスのボトル

SCDブロス(一般名:トリプトンソイブロスまたはソイビーンカゼインダイジェストブロス)は、微生物検査で使用されている液体培地です。その主な目的には、対象サンプルの無菌性の検出、培養が困難な微生物の培養とその増菌が挙げられます。この液体培地は、大豆とカゼインの酵素消化物、アミノ酸を供給するペプトン、および窒素化合物からなります。さらに、浸透圧平衡を維持するための塩化ナトリウムと、炭水化物およびエネルギーを供給するブドウ糖が含まれています。また、微生物の増殖にとって重要な必須ビタミンおよびミネラルも含まれています。pH緩衝性能を維持するための緩衝剤としては、リン酸水素二カリウムが含まれています。SCDブロスは、幅広い好気性グラム陽性およびグラム陰性菌、真菌、日常的な血液培養物、およびバイオフィルムの培養に使用されています。



病原菌検査におけるSCDブロス

CASOブロス(別名:カゼイン-ペプトン・大豆-ペプトンブロス)は、SCDブロスの別称です。これは、無菌性が保証されていない製品やサンプルの無菌性を調べるために使用されています。これらは、特定の微生物を同定して、最確数(MPN)法によって総生菌数を測定するために使用されています。これらの液体培地は、サルモネラ菌および志賀毒素産生性大腸菌などの食品媒介病原菌を検出するための前増菌培地として機能します。

無菌試験におけるSCDブロス

中和剤TLHC(tween® 80、レシチン、ヒスチジン、およびシスチンを含有)を含むSCDブロス、2倍濃縮SCDブロス、またはtween® 80を含むSCDブロスは、細菌および酵母の単離と培養に有用です。

SCDブロス(ベジトン)

SCDブロスのベジトンは、カゼインを植物由来のペプトンで置き換えた液体培地です。一般に、カビや、あまり一般的でない細菌の無菌試験に使用されています。動物由来材料を含みません。また、連鎖球菌を培養するために特別に設計された非選択的増菌培地としても機能します。これは、動物由来成分が望ましくない製造工程にとって最良の選択肢です。

ハラール対応SCDブロス

ハラール対応SCDブロスは、ハラーム製品(豚肉由来の製品など)が禁止されている場合の試験と製造への使用が認定されている培地です。

Ecocult®SCDブロス

Ecocult®SCDブロスは、培養が困難な好気性の細菌、カビ・酵母の培養と単離に最適です。また、無菌試験や無菌性を欠く製品、製剤そして製品の微生物検査にも使用されています。

ソイビーンカゼインダイジェストブロス(SCDB)

二重包装のソイビーンカゼインダイジェストブロスは、無菌性評価用の培地として使用され、好気性の細菌および真菌の特定に有用です。このブロスは、メンブランフィルター法や直接法におけるバイオバーデン試験および無菌試験において重要な役割を果たしています。

食品におけるSCDブロス

改変SCDブロス(mTSB)のGranuCult®は、赤身肉に含まれる大腸菌およびサルモネラ種の増菌に使用されています。mTSB培地を使用することで、その他のグラム陰性腸内細菌種の増殖が90%まで効果的に抑制されます。ノボビオシンを含むGranuCult®は、食品サンプル中の腸管出血性大腸菌(EHEC)の増菌および大腸菌血清型O157:H7の検出に使用されています。mTSBブロス選択的添加剤には、大腸菌(O157:H7)の培養中にグラム陽性菌の同時増殖を効果的に抑制できる凍結乾燥ノボビオシンナトリウム塩が含まれます。GranuCult®は、計量時における粉じんのばく露を抑え、かつ脱水姓を向上させるために顆粒化した培地製品群です。

照射済みSCDブロス

非動物由来の照射済みSCDブロス、およびγ線照射済みSCD(CASO)ブロスは、無菌生産ラインでの無菌工程をシミュレーションするため、または培地充填試験を実施するために有用です。これらの栄養豊富なブロスは、培養が困難な微生物の培養にも最適です。

NutriSelect®プライムSCDブロス

ハラールであるNutriSelect®プライムSCDブロスは、試験サンプルから抽出された幅広い微生物の増殖および培養に使用される信頼性の高い培地です。研究用途だけでなく、食品、水、および飲料の品質管理の用途でも用いられます。



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