T7 RNAポリメラーゼ-リコンビナント、E. coliで発現
カタログ番号 RPOLT7-RO
保管温度 -20℃
CAS RN 9014-24-8
EC 2.7.7.6
製品について
T7 RNAポリメラーゼは、T7プロモーター配列に極めて高度な特異性を示すDNA依存RNAポリメラーゼです。このポリメラーゼは、大量のRNAの合成に有用で、in vitro翻訳とアンチセンスRNA研究に適しています。また、ハイブリダイゼーションプローブに適した高感度の放射性標識RNA転写物を産生します。複数のクローニング部位の上流にT7プロモーター部位を含む多くのプラスミドベクターを利用できます。さらに、SP6またはT3 RNAポリメラーゼに対する第二のプロモーター部位を逆方向に持つ、プラスミドおよびファージベクターも数多くあります。これらのベクターに適切なポリメラーゼを用いると、センスまたはアンチセンス転写物を容易に得ることができます。
分子量:98.8 kDa
この製品は、50%グリセロール、100 mM NaCl、50 mM Tris-HCl、pH 7.9、1 mM dithiothreitol、0.1% w/v TRITON™ X-100、および0.1 mM EDTAの溶液で提供されます。
活性:10,000~50,000ユニット/mL
ユニットの定義:1ユニットの酵素は、以下の活性アッセイ条件下において、37℃、1時間で1 nmolのnucleoside triphosphateを酸不溶性物質に取り込みます:40 mM Tris-HCl、pH 7.9、6 mM MgCl2、2 mM spermidine、各0.5 mMのATP、CTP、およびGTP、α-32P-UTP、10 mM dithiothreitol、および1 µgのDNAテンプレート。
DNaseおよびRNase:未検出
機能アッセイ:T7 RNAポリメラーゼの機能試験を行い、転写物はTCA沈殿、PAGE、およびオートラジオグラフィーで解析されます。
使用上の注意・免責事項
この製品は試験研究用であり、医薬品、家庭用、その他の用途では使用できません。危険性および安全な取り扱い方法については、安全データシートをご覧ください。
保管/安定性
作業手順
プラスミドDNAから規定の長さの転写物を得るには、適切な制限酵素でプラスミドを切断する必要があります。得られる転写物の長さは、その5’末端にあるプロモーターと3’末端にある制限部位によって決まります。転写が誤って開始されるおそれがあるため、3'オーバーハングをテンプレートに残すような制限酵素は選択しないでください。3'オーバーハングを有する制限部位を避けられない場合は、テンプレートDNAの末端を「平滑化」する必要があります。DNAポリメラーゼIのクレノウ断片で3'オーバーハングを埋めるか、S1ヌクレアーゼで3'オーバーハングを切断してください。S1ヌクレアーゼは、転写反応を実行する前に除去する必要があります。
完全長RNA転写物の収量は、DNAテンプレートとrNTPの比率に依存します。代表的な20 µL標識反応には、1 µgのテンプレートDNA、50 µCi α-32P-UTPまたはCTP(400~800 Ci/mmol)、終濃度500 µMの3つの相補的ヌクレオチドが含まれます。標識反応におけるヌクレオチドの濃度は、3 µM~500 µMにする必要があります。ヌクレオチドの濃度が3 µMを下回ると、取り込み効率が低下し、生成される完全長コピー数が減少します。非特異的な開始を招くおそれがあるため、過剰なT7 RNAポリメラーゼの使用は避けてください。
注記:Rnaseのコンタミネーションは、避けなければなりません。RNaseフリーの試薬、DNAテンプレート、および実験器具の使用が必須です。転写反応に胎盤RNase阻害剤を加えると有効な場合があります。
A. 標識転写反応
以下の条件は、十分に豊富なmRNAを検出するノーザンブロットのプローブを作成するための典型的な条件です。
- 20 µLの最終容量において、40 mM Tris-HCl、pH 8、8 mM MgCl2、50 mM NaCl、2 mM spermidine、5 mM dithiothreitol、各500 µMのATP、CTP、およびGTP、50 µCi α-32P-UTP(800 Ci/mmol)に、1 µgのテンプレートDNAと10ユニットのT7 RNAポリメラーゼを添加する。
- 37℃で30分間インキュベーションする。2 µLの0.2 M EDTAを添加するおよび/または65℃まで加熱することにより反応を停止する。
- 必要に応じて、適切なSephadex®(S5772、S5897、S6022、S6147)を使用してゲルろ過するか、GenElute™ Mammalian Total RNA Kit(RTN70)などのRNA精製キットの使用により、未反応ヌクレオチドを除去できる。
B. 非標識転写反応
- マイクログラム量(最大10 µg)のコールド転写RNAが必要な場合は、次の例外を除き、「標識転写反応」に記載されているバッファー条件を使用する:2 µgのテンプレートDNA、各500 µMの全4種類のrNTP、および20ユニットのT7 RNAポリメラーゼの使用。
- 37℃で60分間インキュベーションする。
- 必要に応じて、2ユニットのRNaseフリーDNase I(D7291)を添加することによりテンプレートDNAを除去できる。37℃で15分間インキュベーションし、2 µLの0.2 M EDTAで反応を停止する。
参考文献
GenEluteはSigma-Aldrich® Co. LLCの商標です。
TRITONはThe Dow Chemical CompanyまたはDowの関連会社の商標です。
SephadexはCytivaの登録商標です。
DXP、KTA、MAM 05/08-1
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