SLE:Emulsion-Free Supported-Liquid Extractions
多くの場合、分液ロートを使った古典的な液-液抽出(LLE)はエマルジョンを形成するため、不完全な相分離、大量の有機溶媒消費、自動化の煩雑さ、人件費の高さといった欠点を伴います。EXtrelut®NTは分液ロートに代わる、保持液抽出にて液-液抽出を簡便化します。ワンステップで使えるため、分液ロートによる分離・抽出より効率的で、溶媒などの消耗品や時間を節約できます。
EXtrelut® NTの仕様 |
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LLEに勝るEXtrelut® NTの利点
- 最小限の溶媒使用量
- 簡単
- 大きな試料容量と高いスループット性
- エマルジョンを形成しない抽出物
- 微量分析に適した高い純度
EXtrelut® NTの吸着剤は汎用性が高く、生体試料、水分析、飲料・食品、および環境アプリケーションに使用可能です。あらゆる水系試料のLLEをEXtrelut® NTによる保持液抽出に置き替えることができます。
簡便な作動原理によって、回収率および抽出精製度の向上が実現できます。水系試料は珪藻土上で分配され、 化学的に不活性なマトリックス上に水相を形成し、固定相として作用します。
続いて、水と混和しない有機溶媒(例えば、ジエチルエーテル、酢酸エチル、ハロゲン化炭化水素)を使用して溶出されます。脂溶性物質はすべて水相から有機相に抽出されます。この溶出処理の間、水相は固定相に残ります。溶出液はエマルジョンを形成することなく、溶媒を蒸発させてその後の測定に用いることができます。
水系試料用EXtrelut® NTプレパックカラムの容量は名称ごとに規定されています。
少量の試料は希釈する必要があります。多量にアプライすると、カラムが破過し、水が流出して溶媒中に入ってしまいます。
溶出は試料の2~3倍の量で行います。液体は重力によってカラム中を通過します。カラム出口のカニューレは溶媒の流れを制御します。
EXtrelut®NTの抽出パラメーター |
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- 水が試料に流出しないようにするために、指定の試料量を守ってください。
- 抽出前の待ち時間が短いと、回収率が悪化することがあります。
- 推奨される試料量を守ってください。溶液量が少ない場合は、指定された量になるように希釈する必要があります。
アプリケーション:EXtrelut® NT SLE処理後の血清中抗てんかん薬(AED)におけるHILIC分離
EXtrelut® NTは尿、全血、血漿、血清、胃液、髄液、羊水、糞便、動物および植物組織の試料調製に使用されてきました。この他にも、工業用水、家庭用水、排水の分析前処理といった環境分析、残留分析分野での利用例があります。また、体液から酸性および塩基性物質(薬物とその代謝物など)を分画溶出することも可能です。
図1EXtrelut® NT SLE処理後の血清中抗てんかん薬 (AED) におけるHILIC分離。
血清中抗てんかん薬(AED)の測定
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