カチオン性リポソームの調製と細胞のトランスフェクション-Avanti® Polar Lipids
器具および材料
- カチオン性脂質
- クロロホルム
- 蒸留水
- バッファー
- テフロンライナー付きガラス製バイアル
- ガラスシリンジ
- 窒素ガスまたはアルゴンガス
- 真空システム
- 0.22 µmフィルター(オプション)
手順
- 各脂質成分(例:DOTAP/DOPE)をクロロフォルムに溶解します(1~10 mg/mL)。
- 各成分を所定量だけガラスシリンジを使ってガラス製バイアルに分注します。
- ガラス製バイアル中で成分を十分に混ぜます。
- 窒素またはアルゴン気流下で、ゆっくりとクロロホルムを蒸発させます(十分に換気する)。
- 真空ポンプで10~15分間、脂質残留物から残留有機溶媒を除去します。
- バイアルを真空ポンプから取り出し、最終脂質濃度の2倍になるように直ちに蒸留水に懸濁します。
- 分散した脂質が透明になるまで超音波槽で超音波処理します(2~5分)。
- 同量のバッファー(例:308 mM NaCl、40 mM Hepes、pH7.4)を加え、さらに2分間超音波処理します。
- 溶液は0.22 µmフィルターでろ過して滅菌できます。
脂質/DNA混合物の調製
- 適切な容器中で、分散したカチオン性脂質をDNA(10 µgの脂質に対して1 µg)と混合します。
- 脂質/DNA混合物を室温で5分間インキュベートします。
- 5分後、混合物は細胞のトランスフェクションに使用できます。
細胞のトランスフェクション
- 細胞単層をHEPES緩衝生理食塩水で2回洗浄します。
- 細胞をHEPES緩衝生理食塩水中で脂質/DNA混合物とともに37°Cで90分間インキュベートします(100 mm培養皿あたり混合物3 mL)。
- インキュベーション後、必要に応じて培地を交換するか補充します。
- 細胞を所定時間培養して、回収します。
注記
- DOPE:カチオン性脂質の一般的なモル比は3:1と1:1。場合によっては、カチオン脂質のみで構成される脂質系が細胞のトランスフェクションに使用されたこともあります。
- 引用した緩衝系は、in vitro使用を対象としたものであり、この緩衝系がin vivo使用に適しているということは示唆していません。
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