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構造式検索の利用法とテクニック

構造式検索の利用法

当社で取り扱う研究用試薬を、構造式から検索することが可能です。
構造式描画の操作は、ChemDraw® など汎用されるソフトウェアとほぼ同様であり、直観的な描画が可能です。
描いた構造式そのままを探すexact検索、その構造を含んだ化合物を探すSubstructure検索、類縁体を探すSimilarity検索という3種の構造式検索法が利用可能です。
検索結果として得られてきた化合物をクリックすると、その試薬の詳細情報が表示されます。

1.描画(手書き)の方法

描画の方法(構造式検索)

描画の方法(構造式検索)

① 囲んだ範囲を選択します。右下の三角をクリックすることで、四角形と自由形状を切り替えられます。
② 描いた原子や結合を消去します。
③ 原子間の結合を描きます。右下の三角をクリックするとウィンドウが現れ、各種の結合が描けるようになります(詳細は後述)。
④ 長くつながった原子の鎖を描画できます。
⑤ 原子の電荷を入力できます。
⑥ ラジカル・カルベンの入力ができます。
⑦ 各機能の略号(Ph:フェニル基、Boc:tert-ブトキシカルボニル基など)を打ち込むことで、その構造を画面に入力できます。Expandにチェックを入れると、実際の構造へと展開された形で表示されます。
⑧ 5・6員環、芳香環などを描画できます。
⑨ このアイコンをクリックすることで出てくる周期表から元素を選択し、入力することができます。
⑩ それぞれの元素のアイコンを選択し、構造式の原子のところをクリックすることで、元素名を入力できます。

画面上方のアイコン(構造式検索)

画面上方のアイコン

① 描画画面をクリアします。
② ChemDraw® などで生成したMolファイルを開き、構造式を読み込みます。「Add」を押すと現在描かれている構造式を残したまま、新たな構造式が挿入されます。「Replace」を押すと、現在描かれている構造式を消して、新たな構造式を開きます。
③ 描いた構造を、MRV形式・MDL形式あるいは画像(PNG形式)として保存します。
④ 直前の操作の取り消し及び、取り消した操作の再実行が行なえます。操作の取り消しは、Ctrl+Zでも代用可能です。
⑤ 選択した構造を、カット/コピーします(一番右のペースト機能は使えません)。これらの操作は、Ctrl+X、Ctrl+C、Ctrl+Vでも代用可能です。
⑥ 描いた化合物の拡大縮小を行います。これはマウスのスクロールホイールを回転させることでも代用可能です。 描画ツールの設定変更を行います。
⑦ 描画ツールの設定変更を行います。
⑧ 描画ツールのバージョン情報などを表示します。

2. 3種の構造式検索

この構造式検索では、Substructure, Exact, Similarityの3種の検索方法が利用できます。

Substructure検索

Substructure検索

Substructure検索

描画した構造を含む構造式を持つ試薬が、全て検索結果として出力されます。たとえば図左のような構造を入力してSubstructure検索を行うと、右に示す構造を含む多数の化合物が表示されます。描画した構造が簡単すぎると、多くの化合物がヒットしてしまうため、注意が必要です。

 

 

Exact検索

描画した構造式そのものが、検索結果として返ってきます。この場合、構造式は立体化学も含め、正確に描く必要があります

Similarity検索

Similarity検索

Similarity検索

描画した構造式に対し、これに類似した構造の試薬が検索結果として返ってきます。たとえば左図のような構造を入力して構造式検索を行うと、ヒドロキシ基の位置や環の員数が異なるもの、環が開いた形のものなどが表示されます。「%」のところの数字を大きくするほど元の構造に近いものが出力され、小さい数字にすると類似性の低い構造まで出力されてきます。

 

検索タイプの選択ボタンは、描画画面の下方にあります。

検索タイプ

検索タイプ



構造式検索のテクニック

基本的な構造式検索の他にも、さまざまなテクニックがあります。これらを活用することで、立体異性体をまとめて検索したり、重水素などの同位体を含んだ試薬を検索したりなどの、高度な構造式検索が可能です。

  • 画面上に複数の構造を描き、Substructure検索を行うと、それらの構造をすべて含んだ試薬が検索結果として出力されます。
  • スルホキシドは、S=Oの形で描いても、S- O でも検索可能です。
  • N-オキシドなどはN - O の形で入力します。
  • 立体化学の指定は、結合描画アイコンの右下の三角をクリックし、現れるプルダウンメニューからくさび形の結合を選んで描画します。さらに、検索オプションの「Stereo」にチェックを入れて検索ボタンを押すことで、望みの立体化学を持った化合物を検索できます。
  • 結合描画のプルダウンメニューにある、いくつかのアイコンの意味を下に示します。これらをうまく活用することで、たとえばシス/トランス両異性体をまとめて検索できます。
結合描画のアイコンの意味

同位体の指定
(1) 重水素:原子の位置でマウスを右クリックして「Atom properties」を選択。表示されたウィンドウの「Atom」の欄を「D」に書き換えた上で「OK」をクリックすることで、重水素を入力できます。
(2) その他の同位体:たとえば炭素13の場合、炭素原子を右クリックして「Atom properties」を選択。表示されたウィンドウの「Isotope」の欄の鍵マークをクリックし、枠内に「13」と入力して「OK」をクリックすることで、炭素13を指定できます。

・右側の「最近の検索」の欄には、最近検索した化合物のリストが表示されており、クリックするとその化合物を編集できます。

Atom listの利用例

・Atom listを利用すると、複数種の元素で置換された化合物をまとめて構造式検索できます。たとえば、ある位置にCl, Br, Iのいずれかが置換した化合物を検索したい場合、描画画面右上の周期表アイコンをクリックし、「Atom list」をクリックした後、Cl, Br, Iを順にクリックし、「OK」を押します。この状態で置換位置の原子をクリックすると、図のように[Cl, Br, I]と表示されます。

 この状態で構造式検索を行うと、カルバゾールの3位がCl, Br, Iのいずれかで置換された試薬のリストが出力されます。

Not listの利用例

・Not listを用いると、この逆のことができます。上と同様に周期表をクリックし、「Not list」を選択してCl, Br, Iを順にクリックし、「OK」を押します。この状態で置換位置の原子をクリックすると、図のようにNOT[Cl, Br, I]と表示されます。この状態で構造式検索を行うと、カルバゾールの3位がCl, Br, Iのいずれかではない試薬のリストが出力されます。

検索結果画面から

  • 検索結果の画面で構造式①をクリックすると、試薬の純度や製品番号などの詳細情報が表示されます。
  • 右上の「関連性で並べ替え」②をクリックし、「Sort by Molecular Weight (Ascending)」を選ぶと、検索結果の化合物が分子量順(昇順)に並んで表示されます。「Sort by Molecular Weight (Descending)」を選ぶと、検索結果の化合物が分子量順(降順)に並んで表示されます。
  • ③ のボタンを押すことで、リスト表示・一覧表示の切り替えができます。
  • 表示された化合物が多い場合は、左側の「ブランド」「純度」などの下向き矢印④ をクリックし、現れた条件にチェックを入れることで、検索結果の絞り込みを行うことができます。
  • 構造式検索をやり直したい場合、⑤ の「クエリを検索」ボタンを押すと、直前に検索した構造を編集し直すことができます。⑥ の「新規検索」ボタンを押すと、白紙の画面で新たに構造式を描くことができます。
構造式検索の検索結果

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